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第90話

「遅せぇな…」 五時頃一心と別れ、家で課題を進めて今の時刻は七時。 「二時間も何してんだろ…」 携帯には何の連絡も来ていない。 「飯…カレー作るか」 いつもは一心が料理をするので俺の出番は無いのだが、今日は久しぶりに俺の出番か。 「といってもカレーしか作った事ないんだけど」 一心に教わったカレーは塊ではなくてスライスした肉を使うから煮込む時間が短くてすぐに出来上がるから今から作っても大丈夫。 「肉と、野菜…」 冷蔵庫に頭を突っ込んで肉とトマトを取り出し、室温保存の野菜はダン箱から玉ねぎ、じゃがいも、人参を選ぶ。 一心に教わった通りに肉を炒め、刻んだ野菜、水を入れて煮込みカレールーを入れてひと煮立ちさせれば完成。 ほら、出来た。 部屋の中はカレーの魅惑的な香り。 このタイミングで玄関から物音がした。 「うわー!いい匂い。美味しそう!」 「そうだろ?食べようぜ」 一心は手を洗って冷蔵庫からストックしてあるご飯を取り出して…帰ってくるなり手際がいい。 「随分と遅かったな。込み入った話とか?」 「うん?まあ、そんなトコ。ほら、温まったよ」 熱いご飯をタッパーごと差し出され、俺は皿に盛って黄金色のカレーをかけた。 「どうぞ」 「いただきます。ん!美味しい!」 一口食べるなり一心はそう言ってニッコリと微笑んだ。

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