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〇体育教師しか入らない教室(朝)
照れ笑いを浮かべる波多野と、
未だ口元は笑っているものの、目は細く鋭くなり悪どい表情を浮かべている夏野。
波多野「告白されたことなんて初めてだったから、ちょっとビックリしたよ。多分その動揺が先生に伝わちゃったんだろうなぁ」
波多野「数回ほどしか会話をしたことがない相手だったからこそ、余計にビックリしちゃったよ」
夏野「……相手は誰?………男?女?」
夏野のその言葉を聞き、きょとんとした表情を浮かべる波多野
波多野「え?告白なんだから、女の子に決まってるじゃん。委員会が一緒でさ、多分それが切っ掛けで俺のことを好きになってくれたんだと思う」
ここで夏野無表情。
夏野「…返事はしたのか?」
波多野「ううん、まだしてないよ。その子が、返事はすぐにしなくていいって言ってたからさ、だから俺も、何て返事をしようか迷っているとこ」
夏野「……………」
波多野「……?」
ここで波多野は、夏野の様子がおかしいことに気が付く。
俯いている夏野は、顎に手を置いて何か考え事をしている様子。
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