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プロローグ
山本淳。
17歳。
特にクラスのムードメーカー的存在という訳でもアイドル的存在という訳でもない。この17年間,イジメに合うことも重い病気にかかることもなくごくごく平和に,普通に過ごしてきた…と思う。そのおかげで,今のところ中学の頃から一度も学校を休んだことがない。
…自慢ではないが…彼女もできたことは一度も…ない。
学校で過ごす時間は,仲の良い友人と馬鹿なことをしたり話しをしたりできる大切な時間だ。だけど,たまにどうしようもなく息が詰まる様な窮屈さを感じる時がある。
そんな時,決まって俺は“あの場所”に行く。
いつもの帰り道,
長い横断歩道を渡って,
商店街を過ぎ
大好きなCDショップがある道を真っすぐ行って
右に曲がったすぐの所にある――――
あの,小さな喫茶店へ
――Amoroso――
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