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フルーツタルト

大輝も宿題が終わりリビングへとやって来た。 「大輝、直さんがフルーツタルトを作って来てくれたんだ。」 「いぶちゃん。見せて見せて!」 僕の腰の辺りに纏わり付きながらお願いしてくる大輝の目の前にホールのフルーツタルトを見せると目をキラキラと輝かせた。 「パパのケーキみたい。」 大地さんのも大輝が好きだからと苺が多く使われていた。 「大地さんのみたい?」 「うん!食べたい。」 無邪気に笑いながら言う大輝に僕は泣きそうになってしまった。 パパやママと一緒に居たかったよね大輝。 「俺が切るから飲み物を用意して聖輝。」 「うん。ありがとう蒼大。」 蒼大は僕が泣きそうになったのに気づいて切るのを代わってくれた。 あのままだと涙が零れ落ちて泣いていたかもしれない。 「直さんにありがとうって言っておいで大輝。」 「うん!」 大輝は嬉しそうにソファに座る直さんの首に抱きついてお礼を言っている。 強いよね大輝。 フルーツタルトを食べるのは楽しみだけれど大地さんを思い出してしまったらどうしよう。 美味しくて涙が出たと誤魔化せば良いかな?

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