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おいしいよ
「なおちゃん。おいしいよ!僕ねなおちゃんのフルーツタルト大好き!」
「ありがとう大ちゃん。」
大輝は嬉しそうにフルーツタルトにパクついていた。
「ゆっくりとよく噛んで食べて大輝。」
「うぐっ、ゲホっ!」
「ほらっ、慌てなくても誰も取らないからミルク飲んで大丈夫?」
「ふっ・・ケホッケホっ!大丈夫!ゆっくりと食べる。」
「うん。そうして大輝。」
いつもはもっとゆっくりと食べるのに久しぶりに苺がたくさん乗ったフルーツタルトを見たから興奮したのかな?
僕が作るのは苺はあまり使わないからね。
苺がたくさん使われてるのは大地さんのフルーツタルトだと思ってしまっている。
だから未熟な僕が作るのはまだ早いとそう思い込もうとしていたんだ。
それは言い訳で僕は苺をたくさん使うと大地さんと美央さんを思い出して泣いてしまうから作らない様にしていた。
「美味しいですよ。やっぱり直さんには足元にも及ばないです。僕も頑張らないとダメですね。」
「僕は趣味から始めた事で心輝とか喜んでくれるから作っていたんだ。」
「社長は甘いの食べるイメージ無いです。」
「そうだね。蒼大君とかには優しい顔見せたりしないもんね。」
どんな人なんだろう?
蒼大とかから話は聞いているけれど良い人だけれど厳しい一面もあるとかって言ってた。
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