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いぶちゃんとそうちゃんみたい

「もうこんな時間だ。僕はそろそろお暇するね。」 「色々とありがとうございました。」 「うん。またメールするからね聖輝君。」 そう言ってソファから立ち上がると大輝がトコトコとやって来て直さんの腰のあたりに抱きついた。 「なおちゃん、また来てね。」 「うん。また遊ぼうね。」 「フルーツタルト、ありがとう。」 「また作ってくるからね。」 「うん、楽しみにしてるよ。なおちゃん!」 直さんは大輝の頭を優しく撫でながら微笑んだ。 大輝は直さんから離れると一緒に玄関まで見送ると言い出して僕達に付いて来たのだ。 「バイバイ、なおちゃん。」 「バイバイ、大ちゃん。」 直さんが僕達に手を振ってから歩き出すと直ぐそばで車が停まりクラクションを鳴らした。 直さんはその車の中を見ると幸せそうに笑いドアを開けて助手席に乗り込んで行った。 「社長だ。」 「そうなの?さっき家から少し離れたところに停まってたんだよ。」 「迎えに来てたんじゃないかな?社長は直さんが大切なんだよ。」 「いぶちゃんとそうちゃんみたいだね。」 大輝はフフッと笑い楽しそうに家の中へ入って行った。 僕と蒼大も大輝の後に続いて家の中へ入ったけど社長さんにお会いしてお礼を言った方がよかったのかな? 「お会いしてお礼を言いたかったよ。」 「俺から社長に言っておくから聖輝は心配するなよ。」 「ありがとう蒼大。」 蒼大の腕に抱きついて見上げながらお礼を言うとチュッと軽くキスをされた。 大輝は鼻歌を歌いながら前を歩いるから見られなかったけれど凄く恥ずかしくなった。

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