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最低だな
辛さが引いて余裕が出てきたのか蒼大が僕に絡んでくる。
「本気で付き合わないとダメ?フリで良いんだろ?聖輝となんか最悪だわ。」
「はぁ?それはこっちのセリフだ。」
何だよ。
蒼大と話すといつも言い合いになるからこんな罰ゲームなんてやりたく無いしな。
「フリでも良いけど常に一緒に行動してもらう。イベント事はちゃんとしろよ。バレンタインとホワトデー位だけどな。」
「はぁっ?イヤイヤ、俺ら男同士なんだけどバレンタインにチョコとか渡すの嫌だぞ。」
「それは、僕もだよ。」
そうだよ。
女の子からもまだ貰った事が無いのに・・・・・。
あれ?
僕、去年男から貰った。
「イイじゃん。聖輝は去年のバレンタイン男から何個か貰ってたしな。」
「ばっ、バカヤロ。おまっ圭、何言ってんだよ。ふざけんな。」
「そういえば、俺も見たよ。体育館裏に呼び出されて告白されてたな。」
「うるさいっ!準まで話にノってくんなよ。」
最悪だ。
圭、準、修は中学からの親友で悠と蒼大は高校生になってから仲良くなったのだ。
「マジか?で、付き合ったの?」
悠が興味津々で身を乗り出して聴いて来た。
「つ、付き合うわけ無いだろう。男だぞ男。嬉しくも無いわ。」
「そうなの?俺は嬉しいかな。エヘッ。」
「えっ?」
「あはははは。冗談だよ。聖輝はすぐに信じるから面白いよね。」
マジにコイツら最低だと今日は心底思ってしまった。
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