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お土産と報告
後片付けだけを終えて部屋に戻りお土産を持って居間に戻った。
大地さんと美央さんにはお揃いの湯呑みを買ったんだけど喜んでくれるかな?
ドキドキしながら渡すと大地さんも美央さんも凄く喜んでくれて、早速お茶を入れて使ってくれた。
大輝のも可愛いと美央さんが言ってくれた。
「あの・・・報告をしないとダメなんですけど・・・良い方と悪い方どちらからお話をしたら良いですか?」
大地さんは、いつも悪い方から聞いてくれる。
それを分かっていて僕は聞いてしまった。
どちらにしろ悪い方から話す方が蒼大との事が話しやすいんだけどね。
悪い方を思い出すと身体が強張って上手く話せるか不安だった。
「ゆっくりで良いから悪い方から話して欲しい。」
大地さんはそう言うとお茶を飲んで深呼吸をし、まるで自分の事の様に僕を心配してくれているのが分かる。
美央さんもそれは同じだった。
僕はゆっくりと覚えている範囲で犯された事を話した。
所々記憶が飛んでいたけれどちゃんと2人には伝わったみたいで大地さんは怒りを顔に出していて美央さんは泣いていた。
「辛かったわね。聖輝君。」
美央さんの声が涙声で僕もそれにつられて少しだけ涙を流した。
「そいつら2人は許せないが訴えるにしろ聖輝がまた傷ついてしまうから・・・・・腹立たしい。でも良い事もあったんだよな聖輝。」
僕は涙を拭きながら頷いた。
蒼大との再会とお二人に今度会わせたいと話すとさっき迄怖い顔をしていた大地さんは嬉しそうに笑って抱き締めてくれた。
美央さんもさっきは悲しくて泣いていたけど今度は笑顔で泣いていた。
一緒に泣いたり笑ったりして貰える僕は本当に幸せだと感じていた。
ありがとうございます。
大地さん、美央さん。
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