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夕食

お風呂から上がると夕食の準備が終わっていてテーブルに並べてある。 いつもは僕も美央さんの手伝いをするけれど今日は疲れてるだろうからと後片付けだけをお願いされた。 「よし、じゃあ晩御飯にするか聖輝。」 「はい。頂きます。」 数日家にいなかっただけなのに美央さんが作る料理が懐かしく思えてくる。 お母さんが作る料理も美味しかったけど美央さんのはまた違う味で僕は大好きなんだ。 「聖輝、たくさん食べろよ。」 「はい。凄く美味しいです美央さん。」 「ありがとう。聖輝君が修学旅行に行ってる間、大地さんたら寂しそうにしてたのよ。」 そう言って美央さんが笑うと大地さんはバツが悪そうにご飯を食べていた。 「聖輝は、家族なんだからやっぱり数日でも居ないと寂しいんだよ。」 「ありがとうございます。家族って言ってもらえて嬉しいです大地さん。」 僕は大地さんに出逢ってなかったら今頃はどうなっていたんだろう? 「聖輝?お腹一杯なら無理するなよ。」 「大丈夫です。本当に美味しい。修学旅行中もお料理は美味しかったけど美央さんのがやっぱり美味しいです。」 「ありがとう聖輝君。ゆっくり食べてね。」 「はい。」 僕はご飯を食べながら修学旅行での楽しい話をしていた。 大地さんと美央さんは何も言わずに僕が話す修学旅行の出来事を笑って聞いてくれている。 悠真と治樹君から2人には話しても良いと了承を得て付き合う事になったと話すと凄くビックリしていた。 けれど2人が幸せなら良いよと喜んでくれた。

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