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みつけた side桧山

俺の前から姿を消してしまった亜樹(あき)を探してもう1年になるが見つけた亜樹は名前も変えて俺とは初対面の様に話をしてくる。 きっと喧嘩した事を怒っているんだな亜樹。 だから許して貰えるまで俺はゆっくりと親しくなり家に帰って来てもらったんだ。 家に帰って来てもらえて嬉しくなり欲が出て来て俺を思い出して欲しくて色んな話をするがどうして亜樹は恐怖に満ちた目で俺を見るんだろう? あんなに愛し合っていたじゃないか? 「慎哉(しんや)愛してるよ。」 「亜樹、愛してるよ。」 そう言って毎日体を重ねていたじゃないか亜樹。 また俺の前から姿を消した亜樹だったが見つけたんだよ。 こんなに近くで働いているなんて姿を消しても俺との思い出が忘れられないのか? 休日に2人でスイーツを食べに来ていたあのカフェで亜樹は働いている。 嬉しいよ亜樹。 でもまだ怒っているんだね。 名前がまた違う今度は黒岡と名乗っていて以前より優しく俺に笑いかけてくれる。 2人の思い出のカフェだからなのか? 今迄より話し方も柔らかくて俺を優しく見る目は喧嘩する前の亜樹だね。 見つけたよ亜樹。

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