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お見舞い
ぼんやりと窓の外を眺めながら何を考える訳でもなくただ人の動きを眺めていた。
病室の外でなんだか看護師さんが騒いでいるように聞こえるがそれは緊急時の騒がしさでは無くて黄色い声みたいな感じだった。
コンコン。
「はい。」
ドアのノックに窓の外を見ながら返事をするとゆっくりとドアが開いて中に入って来た気配がした。
「聖輝。久しぶりだな具合はどうだ?」
大きな花束を持って優しく微笑んで立っている修がそこに居た。
病室の外で看護師さん達が黄色い声を出しているのが微かに聞こえてたけど修だったのかな?
うわぁ〜。
それにしても花束とか凄く似合うんだけどモデルみたいだよ。
「修、そこに座ってよ。体調はだいぶん良いよ。ありがとう。お店は大丈夫なの?忙しい時期にごめんね。圭は?圭は元気?僕、せっかく働かしてもらっていたのに役に立てなくて本当にごめんね。」
久しぶりに蒼大と大輝以外のお見舞いだからなんだか嬉しくてそれにお店のことを考えたら凄く悪いと思って気づいたら早口で喋っていた。
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