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大丈夫かな?
2人残されて何を話せば良いのかと思っていると拓人さんから話しかけてくれたんだがそれは耳を疑う事だった。
「聖輝君は蒼大を好きだよね。淳平と2人にして大丈夫なの?」
「へっ?ぼっ・・僕は蒼大を親友として大切ですし淳平さんと2人にしたらマズイんですか?」
何か考え込むような表情をしていた。
「淳平って多分男性が好きなんだと思う。俺の知り合いに男性同士で付き合ってる人がいるんだ。知り合いと言うか親友。だからか何となくわかるというか本人には聞いてないけどね。」
「そっ・・そうですか・・でも勘違いとかじゃないですか?」
蒼大と淳平さんを見ていたけれどそんな風には見えなかったしきっと拓人さんの思い過ごしだよ。
「勘違いなら良いけどね。ここに来たいとずっと言ってたのは淳平なんだ。」
「それは、僕に会いたいとかじゃないんですか?」
なんだろ胸がジリジリと痛み出して来た。
これは、夏に経験したあの痛みよりも目の前にある現実があるから物凄く痛い気がする。
蒼大は僕を大切にしてくれている。
だから信じてる。
それに蒼大の方が僕の事で深く傷付いているはずだ。
このくらいの痛みなんともないよ!
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