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運ぶ!
大輝がお二人にまとわりついて離れないと思っていたら拓人さんの膝の上で眠り出した。
「大輝、嬉しかったみたいだね。すみません。」
「いいですよ。可愛いから子供と嫁がいたら俺も真っ直ぐ家に帰るんだろうなとか色々思ってしまったよ。」
拓人さんは優しく大輝の頭を撫でると微笑んだ。
「すみません。大輝、重いですよね。俺、部屋に運びますから拓人先輩。」
「そうだな風邪引いたら大変だ。」
蒼大は大輝を抱きかかえ立ち上がったから僕も大輝の部屋について行こうとしたら淳平さんがスクッと立ち上がった。
「俺が行きたい!」
「あっ、はい。良いんですか?」
「ウンウン。寝かしつけてみたかったんだぁ〜。あっ、寝ちゃってるけど付いて行きたい。」
頼みたいけれど淳平さんのが寝かし付けないとダメなような気がして来た。
見かねた蒼大が淳平さんに声を掛けた。
淳平さんは蒼大と同期入社でこの明るくて笑顔で周りからも人気があると教えてくれた。
イケメンには違いないが身長とか体格とか男性なんだけどクルクルと変わる表情とか仕草が可愛らしい。
「良いけど淳平酔ってないか?なんかフラフラしてんぞ?」
「平気だ!早く行こうぜ蒼大!」
蒼大の背中をグッと押して分かったからと言う蒼大と慌ただしくリビングから出て行った。
本当に大丈夫かな?
階段とかで転けないでよ淳平さん。
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