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断れなくて side蒼大
仕事納めの日の帰り際に声をかけられた。
「宮垣君、本当に今日の忘年会は不参加?」
「すみません。八木先輩。」
「宮垣君が居ないと寂しいんだけどね。」
「また、俺以外の人は参加するじゃないですか寂しくないでしょ八木先輩。」
俺が居なくても八木先輩はいつも楽しく色んな社員と会話をしたりしている。
確かに他の同期よりは可愛がって貰っているがそれは夏の企画イベントで一緒にミスを処理したからであってそれ以来何かと気にはかけてくれていた。
「ならさ、年末。俺と淳平に付き合えよ。」
「えっ?年末は・・・。」
「忘年会に参加しないならていうか俺さ淳平に言い寄られてんだよね。断るの手伝ってくんないか?」
「淳平にですか?」
確かに淳平は何故か俺にライバル心剥き出しな所あったんだけどそれってそういう事なのか?
「意外、もっと驚くかとか思ったんだがあんがい冷静だな宮垣君。」
「あっ、俺は偏見とかないんで少しはビックリはしてますけどね。」
「ふぅ〜ん。なら、俺を助けると思って年末よろしくな!」
俺の返事も聞かずに八木先輩は足早に立ち去ってしまった。
断りきれなかった。
でも淳平がね・・・少し意外だ。
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