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どなた?

「お久しぶりです。あの高校の時はすみませんでした。」 僕は淳平さんに大丈夫だと告げて北嶋先輩にあの時の事を頭を下げて謝った。 「頭を上げてくれよあの時の事はいいんだよ。聖輝くんが元気でいるならいいんだ。」 「ありがとうございます。」 僕達のやり取りを大輝はジッと見つめて何かに頷いている。 きっと誰かと話をしているんだと思うけど淳平さんも北嶋先輩も大輝の秘密は知らないからあまり長くは北嶋先輩と話すのはマズイかもしれない。 「貴方?どうかしたの?」 「ママ!」 北嶋先輩の後ろからベビーカーを押して綺麗な女性が近寄って来る。 きっと奥さんなんだ。 「紹介するよ。沙也加(さやか)で僕の奥さんと娘の真波(まなみ)で息子の大翔(ひろと)。こっちが高校時代の後輩で前に話した黒岡聖輝くんだよ。」 優しく奥さんに笑いかけながら僕達に分かるように説明をしてくれる。 「初めまして、黒岡聖輝です。こっちが宮垣蒼大の弟の大輝。蒼大の同僚で山北淳平さんです。僕の高校時代の先輩で北嶋駿さんです。」 僕も淳平さんに分かるわ様に説明をすると淳平さんは笑顔で北嶋先輩と奥さんに挨拶をしてくれた。 「こんにちは、宮垣大輝です。」 大輝もお二人に笑顔で挨拶をすると奥さんが大輝の目線まで座ってくださりお菓子を渡してくれた。 「ありがとうございます。」 「偉いわね。」 大輝が僕に貰っていいのかという顔をしていたから良いよって笑うと笑顔でちゃんとお礼が言えたのだ。 奥さんはそんな大輝を褒めてくださった。

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