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そろそろ帰るか?

「そろそろ、帰るか聖輝。人が沢山いたら辛いだろ?」 「うん。帰る。」 優しく暖かな目をして囁く様に話す蒼大から目が離せないでいる。 今愛している人は蒼大。 見つめられると心臓が跳ねて身体中が熱くなり蒼大を求めずにはいられなくなる。 「大変だわ。もう3時なのね。」 「真波をこっちに蒼大君。」 「本当によく寝てますね。女の子も可愛いな・・・お2人のお子さんなら真波ちゃんは素敵な女の子になりますね。」 蒼大の腕から北嶋先輩の腕の中でグッスリと眠る真波ちゃんを見るとやはり切なくなってしまう。 そんな僕を感じ取ったのか蒼大は僕の手をテーブルの下で優しく握りしめてくれた。 「良かったらこれからも子供達と一緒に会ってくれないかな?」 「素敵だわ。私は大賛成よ。」 「わかりました。聖輝はまだ大勢人がいる場所には長時間は無理かもしれないので俺達の家に来てもらえたら嬉しいです。」 「いいのか?」 「はい。小さい子も居ますから眠ったりしても自宅なら外より安心です。」 蒼大は北嶋先輩と連絡先を交換した。 僕とはしなかったと何故かガッカリしてしまう僕がいる事に気付いてしまう。 ダメだ。 これ以上、北嶋先輩のそばには居られない。 早くここから離れたい。 早く蒼大にたくさん触れたい。 触れてもらいたい。

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