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無理やり 1 Side蒼大

聖輝の様子がおかしいのは分かっていた。 高校の時も北嶋に会うと俺には見せない上手くは表現できないけれど俺が不安になる笑顔を北嶋に向ける。 今もベッドの中で俺の腕の中にいるのに何処かへまた行ってしまいそうで怖くて仕方ない。 聖輝は俺のだ。 他の誰にも渡さない! 聖輝に寝たかと聞くとまだ起きていた。 真っ暗にしてるから寝れないのか? 少しだけ聖輝の身体が強張っているから心配になり怖いか聞くと大丈夫みたいだった。 聖輝に触れたい。 そう思い誘うと良いよと言われたが聖輝の顔を見るのが怖くて俺は後ろから聖輝の上の服に手を差し込んだ。 こんなに好きで好きで気持ちが溢れ出てくるのに俺は・・・・・。 聖輝の背中に額をつけて鳴き声が出ない様に堪えていたが溢れ出る不安と同じ位に涙が目からこぼれ落ちていくのが分かる。 お願いだから俺のそばにいてくれ聖輝。 もうどこにも行かないと約束してくれよ聖輝。 聖輝、愛してる。

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