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蘇る
愛おしい人と1つになれているのに僕は今されている行為が恐ろしくて仕方なかった。
蒼大はいつも優しくてまるで壊れやすい物に触れているかのようにしてくれていた。
「ふぅッ・・・いやぁっ・・・・・。」
少しだけ蒼大の唇が僕の唇から離れた瞬間に嫌だと意思表示をしてみたが聞き入れて貰えずまた直ぐに唇が塞がれてしまった。
僕を抱いているのは蒼大なの?
違うよ。
蒼大はこんな酷いことをしないよ。
僕の奥深くを抉るように突いて荒い息が唇から伝わってきている。
僕は大輝が見つけてくれて助け出されたんじゃないの?
夢だったの?
そっか、僕はまだあの部屋にいるんだきっと抵抗しても無駄だからもう止めよう。
そう思った瞬間に視界が黒くなり僕の意識は遠くに行ってしまった。
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