471 / 699
バレンタインのチョコ作り
蒼大と触れ合ってから数日が経つけれど嬉しくて泣いちゃった僕と一緒に蒼大も泣いちゃって僕はすごくビックリして涙が止まっちゃった。
それから2人で顔を見合わせて笑った。
泣いた後に笑ったりとか周りから見たらおかしな2人かもしれないけれど僕には凄く凄く幸せな時間だった。
北嶋先輩の事なんか無かった感じで本当に2人だけの時間だった。
「聖輝君?聖輝君てば!これからどうしたらいいの?」
『ごめんなさい。次はこうやってココアパウダーを振るうと出来上がりだよ。』
相変わらず声は出ないんだけどね。
チョコ作りを約束していたから淳平さんが家に来ている。
大輝はその側から離れようとしなくて今も淳平さんの隣で余ったチョコを貰って食べちゃってる始末。
声が出ないからあまり食べないようにと直ぐに注意出来ないからこういう時は不便を感じた。
『あまり食べたらダメだよ。大輝。』
「いいじゃん。今日は大目に見てやってよ聖輝君。」
うわぁ〜。
大輝なんだよ淳平さんの後ろに隠れて可愛らしく助けてアピールしちゃってるし僕が悪者みたいだよ。
『今日だけだよ。大輝。』
「ありがとう!!いぶちゃん!」
掌サイズのメモ帳とペンを首から下げれるように蒼大が作ってくれてそれで皆んなと僕はあの日から会話をしている。
蒼大とはなんだか口をパクパクだけで簡単な事は通じるんだ。
特別な人だから気持ちが伝わりやすいのかな?
ともだちにシェアしよう!