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お顔が赤いよ
「いぶちゃん。喉乾いたからジュース飲んでいい?」
僕の服を引っ張りながら聞いて来る大輝を見ると不思議そうな顔をして僕を見ている。
僕が首を傾げると大輝も首を傾げて僕の服をギュッと握り締めた。
「いぶちゃん。お熱あるの?お顔が赤いよ。」
『へっ?』
大輝にバレるくらい真っ赤になっていると分かるとより一層恥ずかしくて顔が熱くなる。
「聖輝?大丈夫か?」
「本当だ。凄く赤いよ聖輝君。」
蒼大が側に来て僕の額に蒼大の額をつけて熱がないかを確かめているがこれもまた恥ずかしくて身体中が熱くなる。
やめて下さい。
恥ずかしくてどうしたらいいかわからないよ。
「熱は無いみたいだ。身体とか怠いのか?」
「いぶちゃん、大丈夫?」
夫婦に反応して恥ずかしくなり顔が赤いだけだよと言うのも恥ずかしくて書けない。
大丈夫だと態度に出さないともっと恥ずかしいことをされそうな予感がして来る。
絶対蒼大ならお姫様抱っことかして寝室に連れて行きそうだ。
「聖輝、部屋で休むか?」
僕は慌て首を横に振り口をパクパクとさせながら大丈夫だと伝えると蒼大は頭を軽く撫でてくる。
「後片付けは淳平と2人でするから大輝と2人でリビングで座ったら?」
「そうしなよ。俺と蒼大で後片付けするから座っててよ。」
体調が悪いわけでも無いのに申し訳ないが2人の申し出を断る事も出来ずに僕は頭を下げると大輝にジュースを渡してリビングのソファーに座った。
僕が声出なくなってから蒼大は前以上に気を使い優しくしてくれる。
嬉しいけれど蒼大を縛ってるんじゃ無いんだろうかと優しくされる度にそう思えてくるんだ。
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