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甘い言葉
蒼大に渡したくて頑張ってザッハトルテとトリュフを作り蒼大の帰宅を待っているがまだ会社だとメールが来た。
淳平さんは今から退社して拓人さんの家にお泊まりとかメールが送信されて来る。
僕とは違いまだ一緒には暮らしていないが暖かくなったら拓人さんが一緒に住もうと言ってくれていると教えてくれた。
淳平さんがチョコを渡すのドキドキして上手く渡せるか心配だよとメールを昼に送って来ていたが心配ないと思う。
好きな相手から貰うものは凄く嬉しいと思うんだ。
ぼんやりと考え事をしていて何気なく時計を見ると11時になっていた。
「ただいま聖輝。先に寝てたら良かったのにけど起きててくれてありがとう。」
『ご飯は食べた?』
「軽くだけ食べた。」
『じゃあ、シチューあるけど食べる?』
蒼大は少し考え込んでソファーに座りそれから僕の腕を引っ張り抱き寄せて頬に唇を当てた。
「お腹は減ってない。ただ聖輝が足りない。」
耳元で甘く囁かれると僕は身体の力が抜けしまい蒼大にもたれ掛かってしまった。
いつからこんな事を平気な顔して言える様になったの?
けど蒼大を見ると少しだけ照れている様に見えたのが僕は嬉しく思えた。
蒼大なりに頑張って僕を大切なんだと表現してくれているんだと感じ取れたからだ。
きっと甘い言葉とか言うのも恥ずかしいはずなんだけど僕の為に蒼大は言ってくれている。
いつだって僕の事を思う言葉をたくさんくれている。
ありがとう蒼大。
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