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迷っている Side蒼大

落ち着いたかと思うと今度は顔を真っ赤にして何だか思いつめたような表情をしている。 「拓人先輩。何があったんですか?顔が真っ赤になってますよ。」 「えっ?真っ赤になってる?」 「はい。淳平にこんな所を見られたら俺は何されるか分からないんですけど拓人先輩。」 「すまん。あの俺、迷ってるんだ。」 まさか淳平との事かな? 拓人先輩は女性が好きだったからやっぱり男は無理とかなのか? それじゃあ、顔が真っ赤になる理由にはならないよな? 「何を迷ってるんですか?」 「ホッ、ホワ・・・ホワイトデーのお返しは食べ物が良いだろうか?それとも物が良いのか?女性にしかお返しをした事がないから淳平は何が良いのだろか?」 淳平へのお返しを悩んでいたのか拓人先輩が紛らわしい行動をするから俺なりに色々と考えてしまった。 「始めてですよね。俺は聖輝に高校生の時に手作りのシフォンケーキ渡そうとしたんですけどね。渡すのに数年かかりました。拓人先輩から貰うものなら淳平はその辺の石でも喜びますよ。」 「シフォンケーキ・・作れない。そうだよな・・・淳平なら何を贈っても幸せそうな顔をして喜んでくれそうだよな・・・うん。ありがとう蒼大。決めた!」 「決まって良かったです。」 2人でお互いの顔を見合わせて笑っているとドアをガチャガチャと開けようとしてる音が聞こえてきた。 「あれ?閉まってる。変だな?この時間空いてるはずなんだけどおかしいなぁ〜。」 この声は・・淳平! 2人で鍵を閉めて資料室に居るなんて知れたら俺が淳平に何をされるか分からない。

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