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翌日から今迄以上に波星と相庭が過保護になった。 まだ発情期間中なので触れられないが、ずっと側に居てくれる様になった。 俺を襲った人達は全員停学処分になり、俺は家族から波星と早く番を成立させる様に言われた。 番を成立させるには、性交時に首筋を噛まれなければならないらしい。 首筋を噛む? 何それ絶対痛い。 噛まれた後はソレが一生残るらしいし、嫌だ。絶対無理。 波星と番になるのは決まっている。 それは理解しているし、別に嫌ではない。 だけど、まだなりたくない。 俺は波星と家族にまだ嫌だ。もう少し待って欲しいと頼んだ。 すぐ番にはならないとは言ったが、あれ以来絶対離れたくないって思ったらしい。 甘えた声で永翔、永翔呼んで纒わり付いて正直ウザイ。 けれど幸せそうに俺を見詰める視線が、恐る恐る触れる指先が、甘い声が、全てが俺を求めてくれているんだって分かって嬉しくなる。 笑顔で差し伸べられる手。 なんか嫌。 ぺチッ、払い除けると自分から右手を差し出した。 いつもニコニコしてウザイし優位に立たれると ムカつくけれど、本当は大好きなんだ。 でも、やっぱり言いたくないからまだ言わない。 言って欲しかったらもっと俺を欲しがれ。 繋ぐ時は自分から繋ぐ。 与えられ過ぎるのは嫌なんだ。 「先輩、お手」 「……わんっ」 乗せられた左手を握りしめる。 初めてしたお手。 なんだか可愛い。 余りの可愛さに 「ねぇ先輩」 「なぁに?」 「俺が好きならずっと側に居て?」 甘える様に我が儘を口にした。

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