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*屋敷の中  赤い絨毯が敷き詰められた中央玄関。大広間にはシャンデリアが吊るされており、荘厳な石像、精良たる絵画、そのどれもがこの屋敷は貴族の家であることを語っている。  そんな美術品には目もくれず、マイケルは屋敷の離れへと足早に歩いていく。そこはいわゆる使用人棟。住み込みで働いている使用人たちの部屋が集まっている場所だ。  マイケルはその中の一室にノックをして扉を開ける。 マイケル「やぁ、リオ。今日の調子はどうだい?」  隙間風が入る木造の部屋、ギシギシと音の鳴る安っぽいベッド。そこに寝ているのは短髪黒髪の少年。ラーヤーン家に仕えるハウスボーイのリオだ。 リオ「マイク……いえ、マイケル様、こんなところに次期ラーヤーン家当主様が来てはいけません」 マイケル「ふふっ。リオ、今は二人っきりだからいつも通りの口調で良いよ。」 リオ「そうは言ってもですねマイケル様。私も立場というものが」 スッとリオのベッドに腰掛けるマイケル。

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