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 考えをまとめているマイケルの顔の目の前にリオが迫る。 リオ「…?なぁ?何黙ってんだ?」 マイケル「えっ!うわっ!君、なんでそんな近いの!?」  いつの間にか眼前に迫ったリオに驚くマイケル。 リオ「お前、この家の一人息子のマイケルってやつだろ?」 マイケル「そ、そうだけど…」 リオ「細っこいやつだなー。そうだ!ほら!こっちこいよ!マイケル、いや!マイク!」 リオはベッドで横になっているマイケルの腕を強引に引っ張る。 マイケル「ちょ、ちょっと待って!リオくん!」  歳に合わない礼儀作法と生活環境を強いられていたマイケルは、外で遊んだことは一度たりとも無かった。父親に言わせてみれば、そういう遊びは下賎な人たちのものらしい。貴族は錬金術の英知を探求するものだと。

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