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第6話・思いの丈
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薄い唇が弧を描く脊柱 をなぞり、その先にある尾てい骨へと向けてゆっくり進んでいく……。
骨張った指が赤い果実のような乳首を弄るほどに、そこはツンと尖って強調する。
薄い唇が骨張った指が動くそのたびに綾人 の赤い唇から甘い嬌声が弾き出された。
下肢を強調している綾人の一物は蜜を垂れ流し、シーツを濡らす。
明るい照明に照らされる中、綾人は一糸もまとわない柔肌を晒 し、淫らに揺れた。
(ーーああ、どうしよう。信じられない)
四年越しの恋が実り、その相手と情を交わしている。
しかし彼は女子から絶大な人気を誇っている。男の自分を相手にするわけがない。
だからこれはきっと自分の勝手な夢なのだろう。
たとえこれが夢だとしても、それでも綾人は覚めないよう切に願った。
「好き。凌雅 、好き……」
綾人は嬌声の合間に自分を組み敷く彼へ、今まで恐くて言えなかった思いの丈を吐き出す。
その想いに応えるように、綾人を攻める彼の愛撫はより激しさを増す。
乳首を弄っていた片方の手が綾人の一物を包み、やわやわと扱く。
凌雅の手がすっかり蜜で濡れそぼっている綾人の陰茎を揉むようにして触れられると、淫猥な水音が生まれ出る。
「んっ、あっ、りょ、が」
ベッドの上で狂おしく凌雅の名を呼ぶ綾人は与えられる快楽に染まっていく。
はしばみ色の目は涙で潤み、頬は紅色に染まる。
その姿に魅了された凌雅は、自らの唇で淫らに喘ぎ続ける赤い唇を塞いだ。
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