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 ○(回想)和音「花火?」       一哉「ベランダから見えると思う。一緒に見よう。勉強は休んで」 ○回想終わり。和音の部屋のベランダ。 和音(明日の花火、本当に見えるかな)  和音はため息をつく。  ○(回想)母親「抑制剤も理性も、信じたらだめよ?」 和音(そんなに……ひどいのか。それなら――)  和音は一哉の顔を思い浮かべた。 和音(俺は兄ちゃんを……裏切ることができるんだな)  肌の表面がざわっとして、和音は両腕で自分を抱いた。

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