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○和音の部屋。翌日昼。
ベッドの上で和音は寝ている。
カーテンの隙間から伸びた日差しが、和音の頬を撫でる。
和音「う……」
和音が呻いて目を開けた。
目の前に一哉の寝顔がある。
一哉もぱちっと目を開けた。
一哉「おはよう」
一哉が、和音の頬を撫でて綺麗に微笑む。
表情を強ばらせて固まっている和音に、一哉が顔を曇らせる。
一哉「覚えてない?」
和音は視線をうろうろさせると、一哉の視線から逃れるように俯いて、首を振った。
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