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鳴り響く電話の音に顔を見合わせる二人。
朝霧「……出たら?」
体を起こした朝霧が、テーブルに置かれていた夜咲のスマホを取って渡し、夜咲が躊躇った後に電話に出る。
マネージャーとの会話。その間に夜咲と気持ち距離を取る朝霧。夜咲が電話を終えると、すでに先に続くような雰囲気はなくなっている。
朝霧「なんだって?」
夜咲「明日一時間早まったって」
朝霧「そっか。じゃあ早く寝ないとな」
何気ない笑顔を作りながらも中断されてほっとする朝霧、これ以上続かないようにソファーから立ち上がる。
朝霧「俺風呂入ってくるから、先寝てて」
夜咲「……」
足早に去っていく朝霧の背中を見つめながら、夜咲、自分の唇を触って寂しそうな表情。
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