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物語本編1

■昔ながらの日本家屋。日中。 トラ猫が縁側で丸くなって寝転んでいる。 佐々木「……重力が、重い」 浴衣姿の佐々木は畳に突っ伏したまま、絞り出すようにして深いため息をつく。 糸のような目で眉間に皺を寄せている。 佐々木心の声(何も、やりたくない) 食事で箸を持つのも咀嚼するのも面倒、トイレに行って下着を下ろして排泄するのも煩わしい、むしろ呼吸をするのすら億劫。 ズリズリと畳を這って、縁側でひっくり返る。 顔にかかる髪をつかみ上げる。 佐々木「……坊主いいかも」

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