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トラ「似合いませんよ。それにスキンヘッドって意外と手間かかりますよ」
佐々木「トラ」
床で伸びている佐々木が見上げる先には、お盆を持った男・トラがいる。
カラン。
佐々木は視界の端に置かれる、氷入りのグラスに気づく。
トラ「冷やし飴です」
佐々木「サン、キュー……」
佐々木心の声(身体を起こして、飲まなきゃいけない……面倒)
考え込んでいる佐々木を横目に、トラは自分の分のグラスに口をつける。持ち方はコップの縁を持って煽る。
「……ん」
合わされる唇。
動く喉仏。
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