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第22話

「お客さんはさ、タブレット越しに色んな角度から見られるんでしょ?  でもさ、それだったら、そういう成人向けの『そういう』DVDとかそういうコンテンツも有ると聞いたことがあるんだ。  ショーに求められているのは、タブレットとかじゃなくて――それだったら、『そういう』のを観たら良いだけだもんね――臨場感というか、実際のモノをその目で見たいんじゃないかな?」  ユキは「初めて」の体験にも関わらず――それだけ頭が一杯になるのが普通だろうが――色々と考えていたのだな……と好ましく思った。 「そうだな……。ユキの綺麗な穴から白い液が零れている様子を見せた時、あんなに会場が盛り上がったからな」  ユキの頬がネオンの紅さではなくて、花のように綺麗さに染まっているのも初々しさと瑞々しさに溢れていてとても綺麗だったが。 「――うん、そうなんだ。それに実際に抜き差ししているトコも客席に見せた方が良いと思う」  多分ユキはショーを盛り上げることを一番に考えているのだろう。羞恥心も当然持っているような感じではあったし、そういう意味ではマトモな人間だけれども必要なお金のこととかで華奢な背中に重い荷物を背負っているのを下ろすことだけを。  そういう健気さというか熱心さに絆されてしまう。 「ユキの可愛い乳首も息子もオレの手で擦ったり唇で愛したりした方が良いな。  それにユキもオレの息子を口で愛することが出来るか?」  ユキが一生懸命ショーのことを考えているのが分かったので、オレも協力してやろうという気になった。  「お金ならオレが貸す」と言うのは簡単だし、実際にその程度の金額ならオレのマンションの金庫に入っているが、ユキは「自分の力で」稼ぎたいような感じだったのでその意思を尊重したい。 「うーん。どうだろう。リョウがしてくれるなら、それを真似れば良いんだけど……。  何しろ全部が初めてだから……。下手だとは思うけれど」  悲壮さすら漂わせるユキの凄絶な色香に――先程のショーの余韻が残り火のように照り映えている――見惚れてしまう。  オレの周りには「楽して稼ごう」という人間ばかりだったので、こういうユキのひた向きさが好ましい。まあ、本番ショーという行為に臨む点は不可解だったが。 「分かった。オレがユキの前を口でするので、それをそのまま再現する感じで良いと思う。  デニムの生地を乱暴に引き裂くけれど、それも『愛情で切羽詰まった』という感じに持って行けると思う。  仲の良いカップルが愛情の余り暴走している『行為』という感じで行けば良いかと思う。  ――実際、ユキにはそういう感情を持っているし……。こんな見世物の行為でそんな感情を抱いてしまったのは自分でも驚いているが、ユキのことをもっと知りたいし、人目のない場所――オレのマンションでも良いし、ホテルの部屋でも良いが――愛し合いたいと思う」  ユキが凛とした和風の顔に驚きと、そして心の底から嬉しそうな感じの表情を浮かべていた。 「それ……。ホント?  ホントだったら、とっても嬉しい。僕もリョウのことが……好きだ……。  シオリお姉さまからリョウのことも聞かされた時から、そしてお店のサイトで顔写真出ているよね。そして、接客している様子も動画で紹介されているのを見てたんだ、ホントは。  その時から良いなと思ってたんだけど、今夜実際に逢ってからますます好きになった。  何も出来ないし、あんなことでしかお金を稼げない僕が言うのも何だか違うような気もするんだけれど……」  そこまで見ていてくれたのかとか――そして詩織莉さんが話していたというのも――驚いたが、ユキに対して詩織莉さんは特別な「何か」を持っていることだけは確かだった、勿論良い方向で。 「今夜のショーでお金を稼いだら、それ以上出演する気はないんだろう?」  見られて興奮する人間というのも存在するのも経験則に基づいた事実だがユキは違うとは思ったが一応確認した。  オレにはこんな酔狂に付き合ったかというと詩織莉さんの意向も有ったがユキを救いたいからだった。  ユウジのあんな凶暴な大きさのモノを挿れられるのは流石に見ていられなかったので。 「もちろんだよ。ああいうのは本当に愛し合っている人がするのが本当なんでしょ?  シオリお姉さまが『ヒ……ユキはそういう人にいっぱい愛して貰いなさい』って。『私みたいになっちゃダメ』って」  ユキが細い首を竦めていた。話し過ぎたという感じで。 「『ヒ』……その音は詩織莉さんも言っていたような気がした。  もっと話を聞きたかったが、もう店の前に着いてしまっていたし、その上話したがらないことを深追いしても良いコトがない。 「ああ、こっちからじゃなくて、従業員用の入口から入ろう。荷物も置きたいし……」  そう言えばジーユーで「舞台用」とは思えない服をユキが買っていたのは知っていた。  多分詩織莉さんにお金を貸して貰っている時にでも受けたアドバイスに従ったのだろうが。 「分かった。店の中は群集心理で大変なことになっていると思うが、ユキとオレの絡みで店中の客の視線を集めよう」  それしかユキが逃れる方法はなさそうだった。  それに、他人の視線を浴びながら演技をすることは――流石にこんな本番ショーはしたのは初めてだったが――得意だ。伊達に店でナンバー1をずっとキープしているわけではないので。  控室でユキが着替えるのを手伝った。可憐な乳首とか、桃のようなお尻から零れている白いエキスを効果的に煽りながら。  本番はこれからだ。

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