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最近学校では苛々する為波星の側に居ない。 一方的に纒わり付かれているとはいえ、俺以外と一緒に居る姿なんて見たくない。 そのせいで必然的に相庭と居る時間が増えた。 「ねぇ永翔。なんで最近学校で一緒に居てくれないの?」 俺の部屋で不機嫌な顔をしながら波星は不満を口にした。 「は?なんでって分かんないの?」 バカ、分かれよ。 「俺何か怒らせる様な事した?」 自覚なしか。ムカつく。 お前がモテるのがダメなんだよバカ野郎。 一層の事整形させるか変装させようか。 まぁ、俺自身も波星の顔好きだから隠したり変えるのは嫌だからしないけどさ。 「七海先輩。沙霧は美純が嫌いなんです。だから美純と一緒に居る先輩に苛ついているんですよ」 流石相庭。 俺の気持ちを良い感じに代弁してくれた。 瞬間パァァァァッ、一気に上機嫌になった波星。 「え、それってまさか嫉妬?永翔ヤキモチ妬いてくれたの?」 当たっているが、なんだろう。 なんか癪に障る。 だけど言いたい事はハッキリ言わせて貰おう。 「…………そうだよ。ヤキモチだよ。お前の番は俺だろ?なんで俺以外を側に置いてるんだよ。俺以外見るなよ、ムカつく。お前は俺だけを見てれば良いんだよ。俺以外を好きになったら殺すよ?波星」 あっ、しまった。 素直になり過ぎた。 「嬉しい、永翔」 でもなんか嬉しそうだし良いか。 「沙霧そろそろ先輩に抱き着いてやれば?先輩沙霧に触りたくてうずうずしてるぞ?」 相庭の膝から降ろされ、ほらっと波星に向かって背中を押される。 「折角だからこのまま仲直りも兼ねて番になっちゃえば?」 いや、流石にそれはまだ早いだろう。 まだ噛まれる覚悟は出来てない。 「噛んじゃダメだからね?」 チラリ見上げながら近寄ると 「ちょっ、わ、波星」 ぎゅうぅっ!って抱き締められた。 「好き、永翔。大好き」 絶対今尻尾ぶんぶん振ってるなコイツ。 「ねぇ、したい…キス。して良い?」 そう言えば相庭とはナチュラルにしてるけど波星とは口にした事なかったな。 波星なりに遠慮してたのか。 「……ダメ?」 可愛らしく聞かれ良いよと言おうとしたのだが、脳裏に過ぎったムカツク美純の顔。 あ~苛々する。 「美純に自分には番が居るから付き合えないってきちんと言えたらしてやっても良い」 「分かった。今スグ言ってくる」 命令するなり嬉しそうに走り出した波星。 目の前から波星が消えた直後プッ噴き出した相庭。 何だよ?何か文句あんのか? 「俺とは平気でディープさえするクセに」 コイツ絶対分かってて言ってるな。 「お前と波星は違う」 「どう違うんだよ?」 ニヤニヤすんな。ムカツク。 「何で俺とは出来て先輩とは簡単に出来ないんだ?」 「…………恥ずかしい…からだよ」 素直に言うと 「あ~もうほんっと先輩には勝てないな一生」 苦笑混じりに相庭は呟いた。 ん?どういう意味だ? 首を傾げると 「お前は一生分からなくて良いよ」 優しく髪を撫でられた。 ワケ分からん。 相庭の膝の上で一緒に課題をしていたら、あと少しで終わりそうな時に 「ただいま永翔」 波星が帰宅した。 「言えた?」 「うん。俺には心に決めた番が居るから付き合えないってきちんと断ってきた」 おお。やれば出来るじゃないか。 偉い偉い。 「良い子だね波星」 背伸びをし波星の頭を撫でると 「ならご褒美あげなきゃね?」 チュッ、整った唇に自分のを重ねた。

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