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後編
理科準備室の中は思いの外綺麗に整頓されていた。
窓際には大きなソファーが置いてあって、その上には毛布らしき物が置いてある事から先生はここでこっそり昼寝でもしてるのかもしれないと思ったらくすっと笑いがこぼれる。
「ちょうど職員室で貰ったお菓子を食べるところだったんだ。都筑は運がいいな」
「先生が毎回くれるから僕が食べてあげてるんでしょ?」
僕はふふんと笑うと、先生もクスクスと笑いはじめた。
先生に校内で会うとよく白衣から飴やらチョコレートが出てきて、それをくれたりする。
他の奴には秘密だぞって言う先生はイタズラッ子みたいで可愛いなと思った。
机の横にパイプ椅子を出して貰ってそこに座ると、先生は机の隅に置いてあった紙箱を引き寄せる。
「好きなの食べていいよ」
「おいしそう!」
紙箱の蓋を開けると焼き菓子が入っていた。
クッキーやマドレーヌといったお菓子が小分けになっている。
僕は遠慮なく1つ摘まみあげるとビニールを剥いでお菓子を口に運ぶ。
「おいしい」
「紅茶もあるぞ?」
口の中に広がる甘さに顔が綻ぶのを感じる。
僕が2個目に手を伸ばそうとしていると、机の引き出しから小さめの水筒を取り出して近くにあったカップに注いでくれた。
「先生準備いいね?」
「たまに都筑みたいな生徒が遊びにくるからな」
「へー」
先生の言葉に胸がツキリと痛んだけど、僕は興味が無いような返事をする。
悟られないように次のお菓子のビニールを少し乱暴に破って口に押し込む。
先生は紅茶を音を立てて啜っていた。
「クッキーのカスがついてるぞ?」
「はっ?え?」
先生の顔が近付いて来たのにドキドキしていると、唇に柔らかい物が当たった。
僕はいきなりの事に、驚きすぎて先生の肩をぐいっと押して先生を遠ざける。
いきなりキスされて嬉しいような、悲しいような…なんとも言いがたい感情が次から次に押し寄せてくる。
「ごめん…」
「・・・」
先生は凄く申し訳なさそうな顔をして謝ってきた。
その一言で僕の頭はさぁっと冷える。
だって、先生には奥さんも子供もいること知ってたから。
少し前に盗み見したスマートフォンの待受け画面は小学生くらいの子の寝顔だった。
そんな家族思いの先生が、キスしてくるなんて思ってなかったから自分がした事でも無いのに、背筋がざっと寒くなるのを感じた。
「えっと…あの」
何か言おうと思うのに、言葉が上手く出てこない。
しばらく沈黙が続いたが、僕はそれに耐え切れなくなって少し温くなった紅茶をぐいっと一気に煽って椅子からたちあがった。
「都筑のこと、去年からずっといいなって思ってた…」
「え?」
予想外の返答に僕は信じられない気持ちで、先生の顔をまじまじと見返してしまう。
「他の奴から守ってあげたいし、俺の“物”になって欲しい。俺じゃダメか?」
まくし立てる様にそんなこと言われても、思考が追い付いていない僕はなんて返事をすればいいのか分からなかった。
「ふぅ…うぅ…」
状況についていけず、気持ちがいっぱいいっぱい過ぎて僕は思わず泣き出してしまった。
先生が椅子から立ち上がって僕の元に近付いて来る。
そのまま片手で身体を優しく抱き締められ、もう片方の手は僕の手を握ってくれた。
「俺と付き合ってくれないか?」
大好きな先生の声で、耳元に直接囁かれる。
僕は何も言えなくて、これが答えだと言わんばかりに先生に強く抱きついて繋いでいる手を強く握り返した。
パチン
音が聞こえた瞬間、視界がぐわんぐわんと回りだした。
すぐに思考に靄がかかる。
「康彦は俺の恋人になりたい?」
先生に顎を持ち上げられて、目をじっと覗きこまれた。
僕は小さく頷くと先生が顔を近付けてくるので、目を閉じる。
口に温かくてぬるぬるした物が侵入してきた。
先生の舌だとすぐに分かった僕は舌を出して絡ませると、くちゅくちゅと水音が聞こえてくる。
舌が離れて行くのを感じてゆっくりと目を開けた。
「でも、康彦は俺の恋人になれないよね?」
「うん…ぼく…センセイのオナホールだからコイビトにはなれない」
「そうだね」
「んっ!!」
先生の手がハーフパンツの裾から下着の中に入ってきて、下着をずらすとお尻の器具に指をかけたのか違和感が生じる。
お尻の器具がゆっくり外に向かって移動していくのを感じて、先生の胸に身体を預けた。
「あっ、あぁぁぁ」
「気持ちいい?」
孔を押し広げて出ていく刺激に、先生のワイシャツを強く握りしめてしまって指先が白くなっているのが見える。
カタリと器具が床に落ちる音したが、唇を再び塞がれて指を乱暴に孔に押し込まれた。
空気を含んだなんとも下品な音が部屋に響きはじめると、僕の頭が一瞬真っ白になる。
「ボッチで控えめな子って、本当にチョロいな。自我が弱くて、自己肯定感が低いからすぐに催眠にかかっちゃう」
「う?」
先生が何を言っているから分からないけど、にっこりと微笑むので僕も首をかしげつつ微笑む。
先生は僕を窓際のソファーに誘導すると、僕のハーフパンツと下着を脱がせてそこに座らせてくれる。
「しかも快楽に忠実だから、メスイキを覚えるのも早い」
「っ!!!!」
膝を持ち上げられて差し込まれた指がぐっと折り曲げられると目の前に火花がバチバチと散るような感覚に身体を大きく反らせてしまうが、あまりの衝撃に声も出ない。
足が震えている様な気がするが僕は何が起こったのか分からなかった。
「ほら。康彦の好きなやつだよ?」
息を整えようと犬みたいに小刻みに息を吸っていたら、先生がスラックスのファスナーを下ろして自身を僕の目の前に差し出す。
僕が顔を近づけると、独特の匂いに口の中には唾液が沢山出て匂いを嗅ぐためにすぅと大きく息を吸い込む。
僕が躊躇なく口に含むと頭を撫でられた。
亀頭部分や括れに舌を這わせ、先生のを喉の奥まで招き入れる。
口に含み切れなかった部分は手で扱きながら更に舌を絡めたり鈴口をちゅぅと吸う。
「ほら、ご褒美だよ」
「んぶっ!」
凄い勢いで僕の顔やジャージにベットリと濃い精液が飛ぶ。
喉を鳴らしながら精液を飲み込むとまた目の前に火花がパチパチと散る。
大半は胃の中に直接注ぎ込まれたが、僕は溢れた分を指先で掬い上げて口に運ぶ。
ぴちゃぴちゃと顔に飛んだ物も舐め取っていると前髪を横に流される。
「前髪もアドバイス通り切ったら友達増えたって報告してきた時は笑っちゃったなぁ。精液飲んだらまたメスイキしちゃったのか。上着汚れちゃったから脱いでいいよ」
「う…ん」
僕は言われた通り上着を脱いで床に落とす。
何故か乳首がジンジンとしていて、僕は不思議に思ってそこに手をやってみた。
するとポタポタと上から赤色液体が降ってくる。
「あーあ。紅茶に入れたお薬効きはじめたのに、強すぎちゃったか」
先生が笑いながら僕の鼻を擦る。
すると先生の指にさっき上から落ちてきた赤色液体がべっとりとついていた。
汚れた指を僕のお腹に擦り付け、先生はスラックスのポケットからコンドームを取り出す。
パッケージを歯で破ると自分のぺニスに装着していく。
「ひぎっ!!」
ぼくがぼんやり先生を見ていたら、足を抱えあげられ孔に先生のペニスが宛がわれる。
一気に押し込まれ何が起こったのか分からないでいたら、先生に頭を撫でられた。
「挿入した途端、嬉しそうにナカ痙攣させて」
何度か抜き差しされるだけで言葉にならない様な声が漏れる。
ズルリとぺニスを引き抜かれ体位を変えられた。
腹に乗せられ騎乗位の体勢になる。
孔を下からツンツンと刺激してくるだけで一向に入ってきてくれないので、僕は腰を落として自ら先生を迎えいれた。
「気持ちいいところに当たる様に腰振って…康彦がただの淫乱オナホだって知ったら、告白してきた子達が見たら泣くね」
「はぁ…はぁ」
先生に嘲笑われながら、僕は腰を動かす事を止められないのでお尻からはパチュッパチュンという肉がぶつかり合う音がしている。
足が疲れてきたせいで動きが鈍くなってくると、先生に下から突き上げられて大きく背中が後ろに反る。
背後にある窓からは真っ赤に染まった夕焼け空が見えた。
「え?な…なに…これ?」
「あはは。もしかして解けちゃった?」
急に頭にかかっていた靄が薄くなった。
状況が分から無いが、とりあえず逃げなければと
腰を浮かせたところで俯せに組敷かれる。
「逃げられないよ」
先生が耳元で言うと、これでもかと言うぐらいに突き上げられる。
腰を押し付けられて遂に僕は絶頂を迎えた。
先生のぺニスをぎゅっと締め付けてしまうが、先生はそんなことお構い無しに攻め立ててくる。
「正気の方がお腹の中ウネウネ動いて気持ちいいね…でも、まだ遊びたいから今は寝てなさい」
お腹が温かくなったのを感じると、先生の手で目が塞がれたのか目の前が暗くなった。
僕の意識は、先生の何やら楽しそうな声を聞きながら何度目か分からない霞の向こうに消えていった。
「都筑?」
身体が揺さぶられている気がして目を開ける。
辺りは日が沈んでいて暗くなっていた。
先生の顔は店の光に照らされているお陰かはっきり見える。
「都筑起きた?そのまま泣き疲れて寝ちゃったから家まで送ろうと思ったんだけど、先に食事でも一緒にしようと思ってね」
「え!先生ごめんなさい」
「気にしなくてもいいよ」
先生の言葉に慌てて周りを見ると、僕は先生の車の助手席に座っていた。
先生の話では泣き疲れて寝てしまった僕を車まで連れてきたのはいいが、家の場所が分からなかったので起こしてくれたらしい。
現在学校からかなり離れた所にあるファミレスの前に居るらしい。
ジャージ姿の僕と、先生とで一緒に食事をして店の人に何て思われるのかドキドキしたけど、とっても嬉しかった。
「じゃあ、また明日」
食事の後、家まで送ってもらい唇にキスをしてお別れをした。
先生の携帯の番号とLINEのIDも聞いたし、今日は信じられないことばかりで胸がぽかぽかする。
いつでも連絡してきて良いと言われて益々嬉しくて顔が綻んでしまう。
「なるべく康彦を重視してあげるからね」
去り際にそんな事を言われて嬉しくないはずがない。
頭の隅で何か違和感と、先生の奥さんに対する罪悪感を感じつつ僕は軽い足取りで仕事で家を明けがちな両親の居ない家に入っていく。
僕は先生と秘密の関係を思いながら自室のベットで眠りについた。
end
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