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日置くんはご褒美チュウ6

「んハァ……」 素股バックでズリュズリュと抜き差ししていると、日置が甘い息を吐いて、腰を反らし始めた。 コイツが溜めた息を一つ吐き出すと、その分オレの心が満たされる気がする。 手を伸ばし、日置の手を握ると、ギュッと握り返してきた。 はあ……やっぱり、可愛い。 オレのモノ……。 コイツはオレのモノだ。 まだ最後までヤってはいないけど、身体も心も繋がってる気がする。 軽く耳を噛んで引けば、首をよじってオレを振り返る。 そして目が合うと……キスをねだるように唇をふれさせてきた。 トロけきった日置の顔は色っぽくて、いつの間にかこの顔まで好きになってることに、オレは気付いてしまった。 「日置のカラダ、すげぇ気持ちイイ」 「ン……俺……はぁ……っ。ラブちゃんに気持ち良くなってもらえて嬉しい……」 「なにそれ?日置は気持ち良くない?」 そう言って、胸の尖りをつまんで、ねじるように指で転がせば、ぎゅっとオレに背中を押し付けながら、甘い息を吐いた。 「はぁっ……ンっ。気持ちイイけど、でもとにかく今はラブちゃんに、少しでも俺のこと好きになって欲しいから……」 媚びるように、ねだるように、そして甘えるようにオレに身体をすり付けてくる。 こんな日置を見たことあるのは、多分オレだけ……だよな? 正面から日置の反応を見たくて、仰向けにさせた。 また足の間に挟ませてズリュズリュとこすれば、日置のモノもゆるく起ち上がって先端から溢れる雫でオレの腹を濡らしていく。 真っすぐ見つめると日置は恥ずかしそうにギュッと目をつぶって、横を向いてしまった。 「なんで目をつぶるの?オレの顔なんか見たくない?」 「……そんなわけ……ない。けど、無理」 「何で無理なんだよ」 「だって……近いし……。はっくぁぁっ……気持ちイイし、ちょっと切なげに顔を歪めたとことか、最高にエッチで……もう、もう……ラブちゃん……これ、ほんとに現実?」 「何言ってんの」 日置にチュと口づけて舌を絡める。 「さっきビール飲んだから、オレちょっと酒臭いだろ?夢じゃこんな細かいとこまでわかんないよな?」 「え……?酒臭いの……わか…わからなかった……。やっぱ、夢?」 日置の言葉にガックリと力が抜けそうになる。 「ああもう。じゃ、夢でいいよ。だったらもっと大胆になれるだろ?」 足の間から自分のモノを抜いて、日置のモノにすり付けた。 「一緒に握って?」 日置の手をとって握らせる。 こっちの方が、素股より抜けにくいし動きやすいはずだ。 「あ……ちょ……。んっ……」 「動くから、反対の手も添えてしっかり握ってて」 「ラ…ブちゃん……はぁっはぁっコレ、ホントに?いいの?」 「……?いいのって、何が?」 なぜか日置がずいぶん興奮してる。 「ラブちゃんのと……んっはぁっ……コレするの……夢だった……っんぁっ」 「そりゃ、ささやかな夢だな。この程度なら全部叶えてやるから、いつでも言えよ」 「っっっっ!!!ホントに?……ああ……ラブちゃんもう本当に天使過ぎる。でも、願い事三つ言ったら消えてしまいそうで怖いよ……」 「なんだそれ。じゃ、バスツアーでオレの舐めさせろって言って、それから教室で足にチュウさせろって言って、さっきフェラしてって言ったから、コレ終わったらオレ消えないといけないのか?」 「えっ……!い、いやだ。ラブちゃん……そんな嫌だよ」 日置の顔が泣きそうに歪んだ。 「ふはっ、なんて顔してんだよ。消えないよ。日置の側にいるから」 かなり腹くくってつき合い始めたんだぞ。 デートもせず素股一回やってバイバイとかしょっぱ過ぎるって。 「ん…ぁはぁ……本当に?ラブちゃん……俺、どうやったらもっと好きになってもらえる?」 眉根をギュッと寄せた表情が、情けないのにカッコいいって、なんかずるいな。 「どうやったら……?んー、とりあえず今は余計なことごちゃごちゃ考えないで、二人で気持ち良くなることだけ考えよう?」 ギュッと抱きしめ、口づけながら、日置の手の中のモノをしっかりすり合わせるように腰を動かした。 「あふ……んっ。はぁっふっっ。ラブちゃん……ラブちゃん」 合わさり絡む口と口の隙間から、日置がオレを呼ぶ。 そのうわ言のような呼びかけに胸がギュッとなる。 日置がたまらなく可愛くて愛しくて、心の高まりが、身体をどんどん感じやすくしていくみたいだ。 日置も余計な事を考えるのをやめ、快感に身を任せ始めた。 腰を動かし、オレの身体に足を絡めて悶えている。 擦り付け合う敏感な部分からも、互いの高まりがダイレクトに伝わってきて、もっともっと貪りたくなってしまう。 熱い息が絡んで、二人の汗が混じる。 「はぁっ……ん……気持ちいい……日置もイイだろ?」 「ん…イイ……ぁ……イイっ」 日置が必死過ぎて、二人のモノを掴む手が少し痛いくらいだ。 けど、止まれない。 「あ……はぁん……っんんはぁっ」 日置が顎をそらして頭を振り始めた。 「ラ、ラブちゃん……俺……も……もう……」 「イク?」 荒い息のまま、ウンウンと頷いている。 「んはぁ……オレも……もイキそうだ……」 「あ……んんぁっも、そんな可愛い顔……。イク…から……ぅんっ……んっ」 可愛い顔って……なんだ。オレ、どんな顔してたんだ?ちょっと恥ずかしいんだけど。 ドクン……。 日置が液を飛ばした。 熱が伝わり、オレのモノもじんわりと濡れた。 「日置、そのまま握っててオレも……イク!」 日置が出した液体でぬめる手の中は、さっきまでよりさらに気持ちがいい。 「はぁ……ふっっふ……すげ…イイ」 日置の肩に手をついて、腰を動かす。 目があった。 すげぇだらしない顔してオレを見てる。 いや、色っぽい顔……かな? 「日置、も、オレもイク……。ん……はぁっ……。く……出る……からっ」 ドクッ……ドクッ……。 出ている間も夢中で日置の手に自分のモノをすり付けた。 「ぅ……はぁ……気持ちいい…………」 脱力して日置の肩に顔を埋める。 そこに日置が顔を寄せ、キスしてきた。 チュ……チュ……。 けだるい口づけに幸せで胸がいっぱいだ。 「日置……」 ぎゅっと抱きしめたら、同じように抱きしめ返してくれる。 ああ……ホント幸せ。 そのまま、身体にふれ、キスをして、甘いイチャイチャが続く。 日置の手から腹に、二人分の精液がこぼれてる。 それを指で塗り広げた。 「ラブちゃん……その……。どうだった?」 「どうって……?」 「やっぱり……お……。いや、なんでもない」 「なんだよ、言いかけてやめるなよ」 「あ……その、俺で、大丈夫?」 「え?」 妙に不安げな顔で聞いてくる。 「ちゃんとキモチ良くなれた?」 「さっきまであれだけ二人して夢中だったんだから……わかるだろ?」 何心配してんだか。 男なんだからイッたフリとか出来るわけないんだし。 「また……してくれる?」 「ふっ……なんだよ。次は……ちゃんと……な?」 「あ……うん!ちゃんと、準備するんで、約束!」 ずいぶん勢い込んで約束を取り付けたがる。 はぁ……でも、そんな必死なとこも可愛く見える。 「ああ、約束……な?」 「絶対?」 「ふはっ……もう、本当になんなんだよ?当然だろ?約束なんかしなくても日置としたい」 「…………!」 日置が目ん玉こぼれ落ちそうなほど目を見開いてオレを見た。 そんな驚かなくても、当たり前だろ? 「あ、そうそう『バイトのときの続きはまた別の日で』って約束もしたしな?」 「はっ!そう……そうだよね。うん。よろしくお願いします」 「っぷ……くはっ『よろしくお願いします』って……。もう、日置……。はぁ……ま、そういうとこも可愛いよ」 いちいち変な反応を示す日置に笑ってしまう。 日置の身体を抱き込んでグッと引き寄せる。 「寝る前に、シャワーだけ一緒に浴びよう」 「ねる……シャワー……え?一緒に?」 「汚れたままじゃ、寝らんないだろ?」 「寝るの?」 「ん、まあ、もうちょっとくらいイチャイチャするけど」 「イチャイチャ!」 さっきからアホみたいにオレの言葉を繰り返し言ってる。 サッと手をひいてバスルームに向かうと、完全に舞い上がってる様子の日置が『シャワー……一緒に……シャワー……』なんてブツブツ言ってた。 まぁまぁキモい。 けど、そんな変なトコが可愛いく見えるなんて。 これは……間違いなく、オレにも日置が可愛く見えるフィルターがかかっちゃったってことだよなぁ。 けど、ま、しょうがない。 だって、それが恋だ。

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