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けど………。
「サモナ、戻ってこい」
ベッドの上で一声かければ、サモナはおずおずと戻ってきた。
名前を呼んでの命令にはすごく忠実だ。
しかし、そばで浮かんだまま小さな体をさらに小さく丸めて降りてこない。
ふぅん…翼をたたんでも浮いてられるのか。
「シッポは随分敏感なんだな。そんなもん晒したまま外歩いて平気なのか?」
「通常はここまで敏感ではありません。性的接触によって性感帯に変わります」
ふてくされた顔で耳まで真っ赤だ。
ピクンピクンと尻尾が揺れるたびに何かに耐えるように目を細めている。
「性的接触?したっけ?」
「んなっ!翼の生えてるトコなぞったり、自分の飲んで見せろとかどエロい事言って、シッポ握ってクリクリしてっ!マスターねぇ、アンタあれはセクハラ、パワハラですよっ!」
「ああ、モゾモゾしてたのはエロい気分になって困ってたのか」
「デリカシー!マスター、デリカシーっっ!」
今は可愛い少年風だけど、元はイカツイ野郎じゃないか。
男同士猥談くらいなんてことないだろうに。
「お前、童貞か?」
「マスター、デリカシー!!」
「そうか。気にするな。人間誰しも初めは童貞だ」
「悪魔ですぅっっ!俺、悪魔ですからっ!」
恥ずかしがってるからだろう、なんかノリがおかしい。
そしてシッポは雫を垂らしながら悶えるようにうねうね揺れている。
まだエロい気分を引きずっているんだろう。
「あ、そういえばオレ召喚の時『その身を我に捧げよ!」って言ったよな。サモナ、ささげちゃう?」
「うぁぁぁ……思い出しやがった……。うくぅっっ。イエス、マスター。この身を貴方へ」
ふよふよとベッドへ降りてくる。
嫌そうに言ってるけど、顔は火照って目は潤み、口はだらしなく半開きで充分その気に見える。
「ああっ…もう、やっぱそういう『捧げる』か……。俺マジで初めてやに……くそっ。色気も何もねぇ!」
「はぁ?超エロい顔して何言ってんの」
恥ずかしげに体を隠す仕草さえ『捧げちゃうモード』になってるようにしか見えない。
「自分の顔は見えない」
「じゃあ、やめる?」
「え、ヤらなくてもいいの?」
「それはこっちのセリフだ。さっきからシッポの先から液が染み出してウネウネ、ピクピクしてる。こんな状態でやめて大丈夫なのか?」
「………」
そろりと太ももを撫でても抵抗をしない。
そのままチュールスカートに手を差し込み、パンツ越しに子供としては少し大きめなソコに指を滑らせてみた。
やっぱりパンツの中も湿ってクチュクチュだ。
「サモナ、すげぇ濡れ濡れ」
「ぁうううう」
正座を崩し、女の子みたいにぺたりとお尻をつけて座り、脱力するようにオレの肩に額をもたれさせた。
「ちょっと撫でただけでチンコがビクビク暴れてる。気持ちいい?」
「………」
「無言はダメ。嘘もダメ。オレがその気になるよう、ちょっと露骨にエロいセリフ言ってみようか、サモナ?」
もたれかかっていた顔を顎をつかんで上げさせる。
可愛い大きなグリーンの目がオレを捉えて揺れている。
「マスターに…おチンチンクニクニされるの気持ちいいですっっ。……ああ、くそっ。何言ってんだ俺」
「サモナはこうやって触られるのも初めて?」
「はい。おチンチンも、シッポも触られたことないです」
「シッポもないのか。んじゃ、シッポをオレの顔の方にもってきて。うん、そう。いい子だ。……はむ……んっ…んんっ」
「あぁっ、ぁっは、初めてだって言ってるのに、そんないきなり口でっ!ぁイク…い、イッちゃ……」
ビクんと小さな肩を跳ねさせたと思ったら、シッポの先から勢いよくオレの口にビュビュルッと液を飛ばした。
軽くシッポが暴れたせいで半分くらいはダラダラと垂れ、オレの顔と体が濡れてしまった。
サモナは、そのままの勢いで自分も飛ぶと、天井に張り付いてはぁあはぁと息を整えている。
「サモナ、早すぎ」
「ふっ、普通はいきなりシッポを咥えたりせんやろ!俺童貞やっち言ったやん、もぉやだ!!」
普通とか知らないし。
これは、フェラしたのと同じようなことになるんだろうか?
でもオレからしたらただのシッポだし、チンコより全然気にせず咥えられる。
シッポの先から出た液体は今まで漏れ出ていたものよりとろみがあって、味の超薄いフルーツゼリーのようにかすかに甘酸っぱかった。
これならオナってチュッチュゴックンしたくなる気持ちがわからないでもないな。
「シッポ、気持ち良くなかった?」
「ぅぁん…それは……超気持ち……よかったです」
「もうちょっと気持ちいいことしてほしいだろ?おいで、サモナ」
手を伸ばすとまたふよふよとサモナが降りてくる。
嫌そうな顔をしていても、期待しまくっているのがよくわかる。
この単純さが、だんだん可愛く思えてきた。
「マスター、いきなり咥えるとかやめてくださいね?」
「ゆっくりいっぱい気持ち良くなりたいんだ?じゃあ『サモナを可愛がって』っておねだりしてみよう」
「はぁ!? 俺が?」
「死なない程度に痛くて苦しい身の捧げ方の方がいい?」
「え…いやや、気持ちいい方がいい。マスター、サモナを可愛いがって」
「そのままじゃつまんないよ。オレをその気にさせるよう考えて」
「え…えええっ!? その気に…?マスターのためにエッチなことを一生懸命頑張ります」
そう言って濡れたシッポをクネクネとうねらせた。
もしかするとこれはエッチなポーズのつもりなんだろうか。
セリフもカタいし。
「サモナ、イマイチだったから、パンツとスカートを脱いで見せて。ストリップな」
「ええええ………」
不満げな声を上げながらもベッドに肘をついて体を支えた。
細く綺麗な片足を斜め上にあげて、見せつけながら官能を高めるように自分の手でそろりと足や股間をねちっこく撫で回す。
少年の腰や胸が艶(なまめ)かしくうねり、唇をなぞる舌の動きもエロティックだ。
しっぽは内ももをなぞり、染み出す液体でじっとりと濡らしていく。
「悪魔もストリップとか見るんだ?」
「マスターのイメージが流れ込んできました。召喚されるとマスターのイメージが流れてくることがあるって聞いたことはあったんですけどホントでしたね。あ、それでビールの銘柄もわかったんです」
のけ反り腰を揺らして見せつけるポーズはセクシーなのに、口をひらけば色気がない。
けど、これも照れ隠しなんだろう。雫を垂らし続けるシッポが小さく震えてはイヤらしくうねっていた。
仰向けのまま足をついて腰を浮かし、黒いTバックのパンツをそろりと脱いでいく。
手で股間を隠しているけど、すっかり猛ったサモナのモノがTバックや手の中で弾かれるのがわかる。
そして下着を下ろすほどにサモナの多すぎる先走りが足に伝い濡れる。
小さな黒いTバックを足首まで脱ぎ去ると、片足にまとわりつかせたまま四つん這いになり、シッポの揺れる尻をオレに見せつけながら、ゆっくりスカートを下ろしていく。
華奢な少年の姿なので色っぽさに加え可愛らしい。
そしてこれをあのイカツい野郎がやってるんだと思うと、笑えてきてさらに楽しい。
黒いエナメルのビスチェとガーターベルトで吊った目の細かい網タイツだけになり、手で股間を隠したままM字開脚でオレを見ている。
「サモナ手をどけて」
サモナが手を外しながら、足を揃えて股間を隠す。
ああ、上手いこと焦らすなぁ。
子供のチンコなんか見たところでなんてことはないのに、こうやって恥ずかしがられるとどうしても見たくなる。
「サモナ、そのまま足を開いて」
視線をそらし、恥ずかしそうに顔をゆがめるサモナが可愛い。
ゆっくりと足を開いていく。
嫌そうなフリをしていても、無毛の股間はしっかり興奮に昂ぶり、シッポと同じように濡れていた。
オレの視線を遮りたいんだろう。サモナの手がこっそり股間に近づいていく。
けど……。
「何?自分で触ってるとこ見て欲しいんだ?」
「ち…違うぅ……」
恥ずかしそうに欲望を帯びた顔を歪めて、手とつま先をパタパタと揺らした。
なんだかサモナのグリーンの目がほんのりピンクに光っているように見える。
ちょっとの間で可愛いリアクションを覚えたもんだな。
けど、やっぱりあのガチムチがやってると思うと笑える……。
はぁ。
意外に楽しいストリップだったな。
「サモナ、その格好のまま、元の大人に戻ってって言ったらどうする」
「はぁっっ!!!???絶対イヤやっ!!」
予想外の言葉にサモナが目を丸くして、飛んで天井に張り付いた。
「どうする?って聞いただけだって。ほら、来いよ。気持ちのいいことしよう」
またふよふよと降りてきた。
ああ、マジで可愛いなコイツ。
ちょっとエッチな事してからかうだけのつもりだったけど、元があのイカツい野郎だとしてもヤれそうな気がしてきた。
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