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第22話 これから

起きると桐ヶ崎は隣にはいなかった。そのとこに寂しさを覚えながら、昨日取り上げられていた鞄を床頭台から取り、中にしまっていた携帯を確認する。桐ヶ崎から先に仕事場に行く旨がメッセージで来ていた。返信はせずに携帯を鞄に戻す。   よく寝たからだろうか。頭も身体もすっきりしている。これも桐ヶ崎のおかげだ。昔から俺はいつもあいつに助けられてばかりだなと思う。   付き合うことにはなったけれども、これから恋人としてずっと一緒にいれる可能性もあるし、過去と同じように俺とも4ヶ月以内で別れる可能性もある。 不安はやっぱり完全には消えない。   でもどんな形であれ、桐ヶ崎と関わっていれればいい。恋人でも友人でも、ただの会社のパートナーでも。俺は桐ヶ崎の側にいたい。もし側にいれなくなっても、高校から俺をずっと助けてくれた桐ヶ崎への想いはずっと変わらないだろう。 俺は俺で、ずっと思い続けて、愛させてもらう。   長い年月、積もりに積もった思いはまだまだ積もっていきそうだ。    会社で先に待っている恋人に会うために、俺は足早に病院を去った。   END    

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