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※第28話
通信を遮断した統久は、のろのろとベッドに重くなる体を横たえた。
頭の中が沸騰したかのようになり、次第に欲情以外の何も考えられなくなってくる。何年つきあっても、理性が体から引き剥がされる感覚に嫌悪しながらも、着ていた服をもどかしそうに脱ぎ散らかす。
どうしようが、あるっていうんだ。
統久は四つん這いになり膝立ちになって脚を開くと、内部へ求めてたまらない中心へと、慣れた手つきでシリコンの張形をゆっくり押し込んでいく。
浅ましいくらいに内部へ男を欲して、苦しくて仕方がない。一度味わった快感を何度も求めたくなってしまう。
この苦しみから解放される為に、差し伸べられた手を素直にとれたらよかったんだが。
俺には向けられた優しさを受ける資格がない。
抱えているものをさらけだしても、なお受け止めてもらえるなんて思えない。
統久は腕を伸ばし、スイッチを入れるとベッドに取り付けた金具が動き腰を固定する。張形の裏につけた金具がゆっくりと胎内を揺さぶりながら動き始める。
「くッふ……う……ッ」
ベッドの上で腰を少し下げて、ぐぷうぐぷうと内部を刺激する感覚に、統久は背を丸めて全身を震わせる。
頭の中が弾け飛んで何も考えられなくなる前に、安全装置つきの器具で自慰をするのにも慣れた。機械に犯される行為は、最初は惨めで仕方がなかった。
「あ、ふ……くっ、ああッ……ッンンン、くあっ……ああ、ああ、あは、あああ、ァァアッく、ふぅ」
まるで自分の声じゃないような甘い声をあげて、喘いでいるのは誰だろう。
この苦痛や惨めさから逃れたくて、オメガが必死に番探すのは当然だ。これが毎月になるなんて、地獄でしかないのも分かっている。親父の俺を想う親心もわかる。
でもおれは心を偽っておれじゃねえモノにもなれねえし、それを愛してもらいたいとも思えない。
「くッ、ッあ、ああ、……ッアッアアッ……ッく」
既に理性は焼ききれたのか、統久は全身を撓ませ、溢れる体液を纏わせて雌の獣のような声をあげ続けていた
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