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二章
「い…や、だ…」
「……何が、嫌なんですか?」
今にも達しそうに固く膨れ上がったものを口から出して、
小さく上下する喉を舐め上げると、唇を重ね合わせた。
「俺とこうするのが、嫌なんですか?」
口づけながら尋ねる。
「……嫌だ…」
それが答えなのか、彼は同じようにもくり返して、
「……もう…いや、だ……」
と、涙を滲ませた。
「また、泣くんですか…」
はち切れる寸前の陰茎を再び手にして、
「……途中にされたのが、そんなに嫌だったんですか?」
扱きながらわざと訊いた。
「……違っ…う…」
溢れてくる涙に口を付ける。
「……そうでしょうね? 違うことくらいはわかっていますよ」
こする手を早めて、
「……でも、出したかったのは事実でしょう?」
言った瞬間に、
「……あぁっ!」
と、彼は矯声とともに達した。
「……素直に身を委ねればいいんです。余計なことなど考えずに」
折れた陰茎を口に含んで、じゅぶじゅぶと吸い立てる。
「……あっ…っ」
引きつれたような声が上がり、
「……俺に逆らわずにいれば、相応の快感を与えてあげますから」
二度目の絶頂を迎えようとする彼自身を、さらに深く奥へと咥え込んだーー。
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