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三章
夜になり、教えた住所に彼が訪れたーー。
「……いらっしゃいませ、皐月課長」
部屋に招き入れて、
「……さて、服を脱いでもらえますか?」
テーブルの前に立たせた。
「いきなり…何を……」
戸惑う彼に、
「脱いでください。脱がないとなんにも始まらないでしょう?」
促すと、のろのろとスーツの上着を脱いでテーブルの上に置いた。
だいぶ従順になってきたなと感じる……。
上着を脱ぎ締めたネクタイをほどいて、シャツのボタンをベルトの位置まで開けたところで、急に手は止まった。
「……どうしたんですか? 」
尋ねると、
「……やっぱり、嫌だ…」
と、立ち尽くした。
「そこまで脱いでおいて、仕方ないですね…」
突っ立ったままの彼を抱き寄せて、肩口からシャツを落とし、
「……舌を出して」
おずおずと伸ばされた舌先を、唇で挟むように咥える。
そのままキスを交わしつつ、ベルトと留め金を外すと、ストンとズボンは下に落ちた。
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