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三章

ーー翌日の社内で、仕上げた資料を課長に手渡しながら、 喧騒の中で、「昨夜は、ここで……」と耳打ちをした。 目の前でみるみる赤くなる顔を見つめて、 "今夜は、俺の家に来てください" と、書類の端にシャープペンで走り書きをした。 「……なっ、」 声を上げそうになるのに、 「……昨夜はーー」 と、少し声のトーンを上げて周りに聞こえるようにも言うと、 「…わ、わかった……」 と、項垂れたように頷いた。

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