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三章
「今日は、少し先へ進もうかと……」
ト渡りの後方へと指を這わせて、
「……ここは? どうです、感じますか?」
双丘の狭間を指でなぜ回した。
「……うぅ…あっ…」
窄まったそこにはすぐに指を入れず、ほぐすようにも弄ると、
「……あぁ、ん…」
感じているらしいことがわかって、
「ここ、開発してあげますから」
告げると、
「……カイハツ?」
と、虚ろな眼差しを向けた。
「そう、開発です……ここで感じられれば、セックスは格段に楽しめるようになるので」
話すことが耳に届いているのかいないのか、
「……ん…」
とだけ、切なげな声を発するのに、
たまらずに唇を合わせる。
「……課長は、俺だけのものだ…」
貪るようにも口づけて、
「……あなただけを、愛していますので」
その身体をきつく腕の中に抱き締めた……。
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