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三章
「皐月課長…」
指を出し入れしながら呼びかけて、
「……課長、名前で呼んでもいいですか?」
ふと訊くと、
「……ダメ、だ…」
もうだいぶ理性は飛んでいるはずなのに、思ってもみなかったはっきりとした拒絶が返ってきた。
「……なぜですか…」
指をまたぐりぐりと奥に押し入れて尋ねる。
「……こ、の…関係は…これ…以上、には……したく…ない…んぅ……」
苦しそうな息の下から、切れ切れに言って、
「……おまえは…部下で……俺がっ、上司…なのは……変わらな…いっ」
俺の顔を上目遣いに見た。
「そう、ですか……」
ここまでしても、まだ心を許すつもりはないのかと……俄かに悔しさがつのる。
「……課長のままが、いいと……」
アナルに指を挿入したままで、もう片方の手で見上げる顔を掴む。
「……だったら、主従でありながら逆転もできない、もっとあなたにとっては辛い関係を強いてあげましょうか?」
乱暴に舌で口内を荒らし、
「……せっかく名前で呼んで労ってあげようとしたのに、あなたは辛い方がお好きと見える」
言って、「ククッ…」と笑う。
「もう容赦はしないので、覚悟してくださいね…」
引き出された指に彼が息をついたその直後に、
「……ぐっ、あっ……!」
今度は指を二本にして突っ込んだーー。
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