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最終話
「……挿れさせろ」
激しい口づけに勃ち上がりを憶えたものを掴んで、
まだ寛げてもいないそこに、いきなり突き入れて、
「……いっ! つっ!んぅ…っ!」
痛みに嗚咽を漏らすのも構わずに貫いた。
「……こうして、いたぶられていたいのか…俺に」
「…ん…あ、いた…い……」
痛いなのか、"こうしていたい"ということなのか、
真意などわからないまま、力ずくで身体の奥へ押し入って、
「……俺のもので、いてくれ……」
もはや息もつけないくらいにきつく抱き締めると、
背中に爪が食い込みそうなほどに抱きつかれて、
「……俺は、おまえのものだから……」
声がして……その声を聴きながら、達した。
「……もっと虐めてやるから、その気でいろ……」
「……好きにしてくれていい……」
飢えを癒すように、抱いて互いを求め合いながら、
激しさを増す交わりに、もう戻れはしない関係を思い、
「……俺を愛していると、言ってくれ……」
口にすると、
「……おまえを、愛してる……」
声が返って、
混じり合う息遣いの中ーー
血濡れで熱く重なる身体を、縛りつけるようにも緊《かた》く、抱いた……。
終
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