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野外、という開放的な空間のせいだろうか。
それとも、夏の太陽の暑さにのぼせているからか。
はたまた、人妻を抱いている、という背徳感のなせる業だろうか。
春日は常にない興奮の中、背後から奥さんのアヌスに己の欲望を突き立て、孔を潤していたローションを泡立てる勢いで腰を打ちつけていた。
「あんっ、あっ、うぁっ」
揺さぶられる度に、奥さんの唇から甘い喘ぎが漏れている。
官能的なラインを描く細腰を掴み、春日はぐぽっと奥まで突き入れた。
ヤシの木の木陰でバックから犯されている奥さんの前には、岡本が立っている。
奥さんは、岡本の腰にすがりつくように腕を回して、目の前で猛っている牡にフェラチオをしているのだった。
いや……岡本が奥さんの頭を抑えつけているから、あれはフェラではなくてイラマだ。
奥さんのやわらかそうな髪を掴んで、岡本が喉奥にペニスを潜 らせている。
苦しいだろうに、いやらしい人妻は、前後の男根を咥え込んで離さなかった。
「うあ~、いいっ、締まるっ、奥さんの孔っ、最高ですっ」
岡本が腰を揺すって奥さんの口を犯す度に、春日を迎え入れている蜜壺が絶妙な締め付けを施してくる。
きゅんきゅんと絡みついて狭まる粘膜を、無理やりにこじ開ける感触がたまらない。
「前も、やばいっ。こんなフェラ、は、初めてだっ」
岡本も呻いた。
奥さん、と呼んではいるが、いま春日たちが愉しませてもらっている相手は、れっきとした男性である。
色気やら体つきやら孔の具合やらセックスのテクやらがとにかく半端ないが、それでも男なのだ。
だから、ペニスをどうしゃぶれば気持ちいいのか、感じる場所はどこなのか、女性よりも把握しやすいのだろう。
「んむっ、んっ、あっ、んん~っ」
パンパンと肉のぶつかる音を立てながらピストンをすると、奥さんが鼻に掛かった嬌声を上げた。
汗で、少し長めの髪がひたいや首筋に張りついているのがセクシーに見える。
春日は奥さんの肌を這う、二本の紐に手を伸ばした。
股間から、Vの字を描いて伸びる、赤いサスペンダー。
背後から胸の方へと回した手で、フィットしているその伸縮性のある紐を春日は引っ張った。
そうしてから手を離すと、それは鞭のようにしなって、パシっと奥さんの皮膚を叩いた。
「ひぃっ、……ん、んぁっ」
奥さんの背が弓なりに反らされた。
紐が乳首にヒットしたからだ。
奥さんの……男にしては大きな乳輪と乳首は、赤い紐に弾かれて、その色味を増していた。
春日の悪戯に、岡本も便乗してくる。
二人で交互にサスペンダーを引っ張り、ときには紐で乳首をこすり上げて、奥さんを責めた。
「ああっ、あぅっ、あっ、ああっ」
胸が弱いのか、奥さんの喘ぎ声がひと際大きくなった。
ナカのうねりも激しくなる。あまりの気持ち良さに、持って行かれそうだ。
ぐぽぐぽと奥さんの口腔を突いていた岡本も、顔を歪めた。
「うあっ、あ~、出るっ、奥さんっ、出しますよっ」
春日はそう叫び、腰を激しく揺すった。
岡本もスパートをかけ、奥さんの頭を抱えなおし、前後に動かしている。
春日は奥さんの胸をまさぐった。
女のようにやわらかくはない、けれど、男性にしてはややふっくらとした胸を揉み、探り当てた乳首を摘まんだ。
奥さんのそこは、先ほどの戯れでもうコリコリだ。
ぷっくりと膨れたその粒を、春日は思い切り引っ張り、その瞬間にペニスを深々と突き入れた。
ビクビクっ、と奥さんが痙攣した。
と同時に、岡本が「うあっ」と獣のような声を出した。
搾り取られる、と春日は思った。
奥さんのメス孔が、陰茎に絡みつき、引き搾る動きを見せる。
春日はその貪婪な孔の中で、快楽の印を放った。
岡本も二度、三度と腰をカクカクさせ、絶頂を味わっている。
奥さんの内腿もぶるぶると震えていた。
だが、彼の無毛のペニスは、白濁を放っていない。
後ろだけで女のようにイったのだ……。
そのことに気付き、春日はごくりと唾を飲み込んだ。
なんていやらしいひとなんだ……。
岡本が、奥さんの口から己を引き抜いた。
ずるり、と出て来た陰茎は、唾液にまみれていた。
岡本は自身のペニスを包む、薄いゴムを外した。中に溜まっていた精液が、びしゃっと白い砂の上に落ちた。
春日も、奥さんの腰を支えたまま、まだ少し芯を持っている肉棒を抜いた。
ちゅぽん、と牡が抜け出た後のアヌスから、ローションが糸を引いて垂れた。
閉じ切らない孔が、ひくひくと蠢いているのが淫靡だ。
春日は、外したコンドームを奥さんの尻の上で逆さに向けた。
どろり、と滴った精子が、奥さんの尻の狭間を伝い、内腿の方に向かって落ちてゆく。
奥さんの体がひくんと揺れて、そんな刺激にすら感じていることがわかった。
「奥さん、もう一回、いいですよね?」
「次は交代だ。俺も挿れたい」
春日の問いかけに、岡本が食い気味で言葉を被せてきた。
奥さんがゆっくりと顔を上げ、涙で濡れた目を細め、艶然と微笑した。
そして。
「ゴムを、使ってくれるなら……」
と、言って。
残り八枚が連なったコンドームを、春日たちへと手渡してきた。
春日と岡本が勇んでそれを装着していると、奥さんがふと思い出したように地面に落ちていたパーカーを拾い上げた。
ごそごそと、ポケットを探った奥さんが、なにかをそこから取り出した。
「それから……、これを……」
そう言って奥さんが差し出したのは、黒のマジックである。
春日と岡本は、思わず目を見交わせた。
いったい、このマジックがどうしたというのか……。
首を傾げる春日たちへと、奥さんが。
恥じらいを浮べた淑女のような表情で、淫乱な娼婦のようなことを口にした。
「ゴムを……何枚使ったかわかるように、その……オレの体に、書いてもらえませんか……」
その意味を理解して。
春日と岡本の瞳に、一気に熱がこもる。
「いけない奥さんだなぁ」
マジックを受け取りながら、岡本がそう言って笑った。
春日もニヤニヤと、奥さんのむっちりとした尻を撫でた。
「これ油性ですよ? 落ちないのにいいんですか?」
「……は、はい……」
「旦那さんにバレますよ? って、ああ。旦那さんの言いつけでしたっけ?」
「はい……。オレが、ちゃんとゴムを使ってきたと、夫にわかるように、していただけませんか?」
そう頼んできた奥さんを、春日が抱きしめ、尻を岡本の方へと向けさせる。
キャップを外した岡本が、マジックの先端を、奥さんの尻たぶに乗せ、横に一本、縦に一本の線を引いた。
『正』の字の、一画目と二画目だ。
奥さんが持ってきたコンドームは十枚。
そのうちの二枚を消費したのだと、黒い文字で刻み込む。
「三枚目と四枚目も、使いましょうね」
春日が彼の耳元で囁くと。
ああ……と熱い吐息が、奥さんの喉から漏れたのだった。
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