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艶やかな情交

 †  オレンジ色の薄明かりが一室を包む中、二人はいた。  彼の薄い唇が一糸も纏わない柔肌を吸い上げる。  そのたびに艶やかな赤い痣が浮かび上がった。  キングサイズのベッドが軋みを上げ、その音が二人を追い上げていく。  情事でしっとりと濡れたその身体は絹のシーツが吸い上げてくれる。  心地好さに酔い痴れていく……。  ――ああ、彼はとても格好いい。  波打つ艶やかな金の髪。服の上からだと着やせして見えるが、その実は肩幅が広く、胸板も分厚い。  引き締まったその肉体はまるで名画を思わせるほどに美しかった。  ああ、それに長い睫毛に覆われた深い青の瞳は吸い込まれそうだ。  ベイジル・マーロウは美しい彼から与えられる口づけにうっとりと身を委ね、その先にある快楽を求めた。  骨張った力強いその手が無意識にも平らな腹部を撫でる。  やがてこの腹は日を増す毎に大きく膨らんでいくことだろう。  喜々とした喜びを感じ、ベイジルは喘いだ。  そんなベイジルの気持ちが相乗効果を伴う。  反り上がったベイジルの陰茎から流れる蜜は太腿を通り、後孔を潤していく……。  その孔は雄を咥え込むことをすっかり覚えている。  淫らにもひくつき、彼を欲して開閉を繰り返していた。  頃合いだと判断したのだろう。彼は華奢なベイジルの腰を持ち上げると、待ちわびている後孔に自らの楔を当てた。  大きく膨れ上がった欲望はやがて、程良く窄まる彼の肉壁の中で果てる。  この上ない極上のひととき。  ベイジルの肉壁は彼にとって、とても魅力的だった。  彼が楔を(もっ)てベイジルを貫く。  今にも欲望が弾けそうなほど、彼の一物は目の前にある魅力的な肉壁を欲していた。  しかし、それを止めたのは他でもない。ベイジルだった。

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