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スイカにはバイアグラに似た効果があるらしい5
実は匂いフェチの俺。ヒサトの爽やかな体臭はドンピシャ好みで、セックス中にクンクン嗅いでしまうクセがあるのだ。
ヒサトにはわからないよう、こっそりとやっていたつもりだったんだが……うーん、変態行為は完全にバレていたらしい。
「一回終わってシャワー浴びた後だったら乳首舐めていいし、脇も嗅いでいいよ。だから今はすぐ入れて」
仕方なく、ベッドサイドのローションとゴムを取り出す。
「シャワー浴びたら絶対嗅ぐぞ」
「ほらやっぱり嗅いでるんじゃん」
ボクの思った通りじゃん、と言った顔のヒサト。
しまった。さっきのはカマかけていただけか!
「……変態だって、ドン引いたよな」
「ううん、ボクも匂い嗅がれながらセックスするの好きっ」
へへへと照れ笑いするヒサト。
でも今は汗臭いから絶対だめ! と念押しをして
「だからさ、早く……ねっ」
と足を開いて俺を誘う。
その妖艶な痴態にゴクリと唾を飲み込んで、ヒサトの尻を解すことに専念したのだった。
**********
その後、俺が三回ヒサトが五回イッたところで、本日のセックスは終了となった。
「タカアキ、今日は本当に凄かった……♡」
四日振りのセックスだったためか、ここ最近の中で一番激しかった気がする。
やっぱり毎日ヤるよりも、少しは間を空けた方が、いいセックスができるのかもしれない。
そう思い、ヒサトに提案しようとすると……。
「ヒサト、何見てるんだ?」
スマホを片手に、何かを検索している様子のヒサト。
「あのね、スイカって本当に凄いなぁって感動したんだよね。それでほかにもスイカみたいにバイアグラ効果のある食べ物がないか調べてるの」
「ひ、ヒサト? 今日のセックスとスイカは、あまり関係ないと思うぞ」
「そんなことない! だってタカアキ、本当に凄かったよ? ちんぽも普段より硬くて逞しかったし♡」
「いや、それは」
久し振りだから。本当にそれだけだから!
「タカアキが教えてくれたんじゃん。だからボク、バイアグラのせいなら仕方ないって思って、夕飯の片付けもしないでセックスしたのに」
そこを突かれると痛い……痛すぎる!
「けどな、ヒサト」
「もう、タカアキは黙ってて! これからの時期はもうスイカが手に入りづらくなるから、別の物を見つけなきゃ。それでね、またたっぷりセックスしようね♡」
普段から激しいセックスをたっぷりしてるじゃないか……と言う言葉は、なぜか口にすることはできなかった。
――もしかして、しくじったかもしれない……。
ウキウキしながら検索を続けるヒサトを目の前に、俺はそう思わざるを得なかったのであった……。
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