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第13話
「あっははは」
ライがケラケラと楽しそうに笑う。
なんて珍しい。録画してみんなに拡散してやりたい。マジで許せんこの人。
「んっ、ふぅ、んぅぅ……!」
けれど今の希望ができるのは、潤んだ瞳でライを睨むことだけだっだ。
先ほどまでの拘束は外されていた。
目隠しも中に詰め込まれたローターも今はない。
けれど、新しく口には棒状の猿轡を噛まされ、両手首の拘束具と首輪は鎖で繋がれ、希望は四つん這いになっている。
ライはそれを、ベッドに座って見下ろして、笑っていた。
「かわいいかわいい」
そう言って、この上なく楽しそうに笑う。
希望はそれどころじゃなかった。
尻尾付きのバイブがぐっぷりと奥まで差し込まれて、それが奥の弱いところを絶妙に刺激する。黒くて長い尻尾に合うようにと、黒い猫の耳のカチューシャまでつけられた。
バイブのスイッチはまだ入っていないので動いていないが、四つん這いの姿勢から少しでも腰を落とそうとすると奥を抉ってしまう。
押し出そうと力を込めても、ベルトでしっかりと固定されていた。
「なにこれ、意味分かんねぇ」とか笑ってたのに、おもちゃの扱いまで上手いって何なの!
このテクニシャン!
誰だこの人に『スキル:万能』を与えたのは! 悪魔か!!
「ふ、ぅぅ、はぅっ……んぅっ……!」
もどかしくも無視できないような絶妙な快感で、希望の身体は震えていた。
びくびくと身体を震わせて、じとり、とライを睨む。
それが潤んだ瞳で、縋るように見つめているようにしか見えなくて、ライはまた笑った。
「さすが、普段から誰にでも尻尾振ってるだけあるな。似合ってるよ」
「んっ、んん! くっ、ぅんっ……!」
ライの嘲笑を含んだ言い方に、希望はキッと睨む。
言葉は出ないが、がりり、と猿轡を強く噛んで、抗議の意を示した。
それを見て、ライがふっと笑う。
「なに? 俺にも尻尾振ってくれる?」
「ふぁっ……!?」
ライがバイブのリモコンに手を伸ばしたので、希望は慌ててフルフル、と首を振った。
「いや、首じゃなくて、尻尾」
「ンンゥー!」
そういう意味じゃないのに!! と希望がライを睨むが、ライは手にしたリモコンをおもむろに『ON』にした。
「ひゃあっ!?」
突然バイブが動き出し、奥を抉り、希望の身体がびくんっと大きく震えた。
「ぅぅんっ……! ふぁっ、くぅ、んっ……! んんぅ!!」
中で容赦なく蠢くバイブの刺激に、希望は身体をビクビク震わせて姿勢を崩した。
腰だけ上がったまま、刺激から逃れたくてふるふる、と振っている。
「あっははは、発情期の猫みてぇ」
かわいいかわいい、とライがケラケラ笑う。
この野郎……!! ぜったい許さない!!
快楽と恥ずかしさと悔しさに、希望はライを睨む。
乱れている希望の姿とは違って、ライは衣服も乱れてないし、なんなら勃ってもいない。
新しいおもちゃで遊ぶ子どものように楽しそうだった。
容赦なく与えられる快楽の嵐とおもちゃのように弄ばれる屈辱と恥辱の中、どこか無邪気なライの様子を見て希望は。
あれ?
もしかして、俺の彼氏、……か、かわいいのでは?
などと、血迷ったことを考えた。
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