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第30話
「…そ、そうなんだよ。俺もびっくりしちゃって…ははっ…」
襲われたことは何とか隠そうとごまかすように笑う。
彼氏に別れ話したら襲われたなんて言えない…
たとえ数日前に自分を襲った幼馴染でも…
「…というか、なんでそんなに腰さすってんの?」
「いや、変な体制で寝ちゃったみたいでさ…全然ちがうから!ははは…」
いやなんでこんな怪しい言い訳してんだよ…
「…ふ~ん」
冬馬は気づいたのか気づいていないのかわからないが、それ以上話は広がらずに学校まで行った。
「…俺より先に手ぇ出しやがって」
「ん?冬馬なんか言った?」
「…いや?」
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