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第41話
「ごめん遥斗、今日一緒に帰れないや」
あの日から何故か俺らは3人で帰っていた。
冬馬も誠も初めは言い合っていたが、俺が置いて行くと二人ともすぐ着いてきて少し面白がっている。
そんな中今日は誠は一緒に帰らないらしい。
謝らなくても一緒に帰りたいって言ってるわけじゃないのに…
そう思いながら冬馬のいるであろう校門へ向かう。
「おつかれ、遥斗。帰ろうか」
「うん、っあ、教室に忘れ物した!」
明日提出の課題机に入れっぱなしだったことを思い出した俺は取りに戻ろうと振り返る。
「取りに行くの、ついて行こうか?」
「いや、大丈夫。というか、冬馬他校生だし入れないでしょ」
すぐ取ってくる。と言い走って教室まで戻る
靴下で階段を駆け登ったら滑って落ちそうになったが、何とか踏ん張って教室まで着くと、すぐに課題は見つかった。
「…よし、帰るか……っ?!」
急いで帰ろうと思ったら途中の廊下で腕を引っ張られ、空き教室に入れられて鍵を閉められた。
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